車内から線路保守? 新型保守用車は2両編成で資材も運搬 2020年度下期以降、常磐線に導入

材料運搬車。移動作業車と2両編成のMMU。この構成の保守用車は日本初だという。
材料運搬車。移動作業車と2両編成のMMU。この構成の保守用車は日本初だという。全 10 枚

JR東日本水戸支社は6月19日、Mobile Maintenance Unit(MMU)と呼ばれる新型保守用車を試験導入すると発表した。

MMUは移動作業車と材料運搬車から構成される2両編成。移動作業車は床面がなく、車両内から直接、軌道上にアクセスできることから、天候に左右されずに線路保守作業が可能で、合わせて作業空間の拡大を図ることができる。また、材料運搬車との間でクレーンを使った資材や工具の運搬も可能。

材料運搬車は、パワーリフターやホイストクレーンを備えており、最大1.5t、最長10mの重量級大型資材や工具の運搬が可能。屋根上には架線設備の点検台が備えられ、架線周辺での作業にも対応する。

MMUは2020年度の下期以降、常磐線富岡~原ノ町間で試験・試行。水戸支社内に設けられた、施設保守現場の第一線社員を中心としたプロジェクトにより、メンテナンス業務変革の可能性などが検証される予定で、その状況を踏まえて、他エリアでの試験・試行も検討する。

さらに、2021年度には鉄道設備の状態に関するデータを収集する各種の測定機器を搭載した、「GMAC(ジーマック)」(Next Generation Maintenance machineの略)と呼ばれる検査駆動車1両も試験導入。「インテグレート保守用車」として、MMUと連結してのさらなる検証を行なうとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
  2. 「さすが俺達の日産技術陣!」日産の新型EVセダン『N7』にSNS反応、「カッコ良すぎないか」などデザイン評価
  3. ヤマハの125ccスクーター『NMAX 125 Tech MAX』が世界的デザイン賞、ヤマハとしては14年連続受賞
  4. ホンダ『モンキー』イベントに過去最高の550台超が集結!「自腹」でも続ける「二輪文化継承」への思い
  5. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  2. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
ランキングをもっと見る