ランボルギーニの新型ハイパーカーは『SCV12』、プロトタイプの画像 今夏発表へ

ランボルギーニ史上最強のV12は最大出力830hp

GT3レーシングカーよりも優れる空力性能

顧客だけが参加できるドライビングプログラム

ランボルギーニ SCV12 のプロトタイプ
ランボルギーニ SCV12 のプロトタイプ全 7 枚

ランボルギーニ(Lamborghini)は6月23日、同社のモータースポーツ部門の「スクアドラ コルセ」が開発している初のハイパーカーの車名を『SCV12』と発表した。サーキット専用の限定車として今夏、ワールドプレミアされる予定だ。

ランボルギーニ史上最強のV12は最大出力830hp

SCV12は、スクアドラ コルセによって開発され、ランボルギーニのデザイン部門の「セントロスタイル」がデザインを手がける。エアロダイナミクス性能は、V12エンジンのパフォーマンスを最大限に引き出すように設計される。

また、アルミ製のフロントフレームとカーボンファイバー製モノコックによる構造は、最高レベルの安全性を実現するように設計される。スチール製のロールケージも組み込まれた。

パワートレインは、自然吸気の6.5リットルV型12気筒ガソリンエンジンで、最大出力は830hpを発生する。ランボルギーニによると、ランボルギーニ史上、最も強力なV12エンジンになるという。トランスミッションは、6速シーケンシャル「Xtrac」を組み合わせる。後輪駆動の軽量シャシーの構造要素として、シーケンシャル6速ギアボックスを組み込むことにより、重量を軽減して重量配分を最適化しているという。

GT3レーシングカーよりも優れる空力性能

SCV12のいくつかの特長は、ハイパーカー向けに開発されており、スクアドラ コルセのエンジニアによって考案されたレーシングソリューションを備えている。

運動性能を追求して、リアサスペンションのアームをギアボックスに直接取り付けたプッシュロッド式リアサスペンションを採用する。ディファレンシャルは機械式のセルフロックタイプで、ドライバーが好みの仕様に調整できるようにした。タイヤはピレリ製のスリックを装着する。ホイールはマグネシウム製のリムを備えており、サイズはフロントが19インチ、リアが20インチとした。ランボルギーニ SCV12 のプロトタイプランボルギーニ SCV12 のプロトタイプ

SCV12の開発には、スクアドラ コルセが持つGTモータースポーツのノウハウが導入された。GT3レーシングカーよりも空力性能に優れ、高いダウンフォースを獲得するために、レーシングエクスペリエンスを活用している。

SCV12のフロントボンネットには、デュアルエアインテークが採用された。ルーフの取り入れ口に空気を流すためのセンターリブも設けられた。車両の動きによって生まれた空気圧が、エンジンの吸気マニホールド内の空気圧を増加させ、エンジン内の空気の流れを良くすることで、パワーを増加させるという。エアロダイナミクス性能は、フロントリップスポイラー、サイドシルのフリックと垂直フィンによってさらに強化された。リアには、カスタムメイドのカーボンファイバー製リアウィングが装着される。

顧客だけが参加できるドライビングプログラム

SCV12は、少量限定車として、イタリア・サンタガタボロネーゼのランボルギーニのスクアドラ コルセの工場で組み立てられる。顧客はスクアドラ コルセの技術的支援と、ルマン24時間耐久レースを5回制したエマニュエル・ピロの特別指導を受けて、世界で最も権威のあるサーキットで行われる高度なドライビングプログラムに参加できる。

なお、ランボルギーニは、SCV12のプロトタイプ車両の画像を公開した。開発プログラムが完了し、今夏に予定されているワールドプレミアに向けて、準備が整った、としている。

《森脇稔》

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