【日産 キックス 新型】星野副社長「日本市場で主力のクルマに」…3車種目のe-POWER

日産キックスのオンライン発表会見
日産キックスのオンライン発表会見全 6 枚

日産自動車は6月24日、新型SUV『キックス』をオンライン会見で発表した。ハイブリッド(HV)システムである「e-POWER」のみの設定で、6月30日に発売する。これで日本でのe-POWER搭載車は『ノート』、『セレナ』と合わせて3モデルとなる。

発電のみに使うエンジンは、3気筒DOHCの1.2リットルで、駆動用モーターの最高出力は129PS(95kW)。ノートのe-POWERと同じエンジンだが、「バッテリーとモーターの制御を徹底的に磨きあげたことで、ノートe-POWERより最高出力を約20%向上」(開発責任者の山本陽一チーフビークルエンジニア)させている。最初のe-POWERモデルとして販売好調なノートの同モデルの最高出力は109PS(80kW)となっている。

燃費性能はWLTCモードの総合で21.6km/リットルだが、市街地では26.8km/リットルと中低速域で高い性能を発揮する。JC08モードでは30.0km/リットルとなっている。グレードはひとつのみだが、価格(税込み)は基本タイプが275万9900円、内装が上級なツートーン仕様は286万9900円となっている。販売計画は新型コロナウイルスの影響で生産にも支障が出ていることも踏まえ、現時点では公表していない。

オンラインによる発表は、神奈川県内のグローバル本社とデザインセンター、先進技術開発センターの3極中継で行い、国内販売部門を担当する星野朝子執行役副社長は「日本市場では10年ぶりのブランニュー(新車名)モデルとなる。e-POWERと運転支援技術のプロパイロットなど『日産インテリジェントモビリティ』を余すところなく体現している。自動運転技術そして電動化技術のリーダーとして日本市場をけん引していきたい」と、新モデルへの期待を表明した。

ちなみに日産の国内向け新車名モデルとしては2010年発売の量産電気自動車(EV)『リーフ』以来となる。キックスは日本でも海外でも売れ筋モデルとなっているややコンパクトなSUVであり、星野副社長は「価格が200万円台であることからも日産にとって国内で主力のクルマになる」と、量販モデルに育成する考えを示した。

また、5月に発表した今年度から4か年の事業構造改革計画に沿って「2023年までに日本ではEV2車種、e-POWERは4車種を投入する」との電動化計画を示し、「キックスe-POWERを皮切りに日本市場においても魅力ある日産となるよう、ラインアップを拡充していく」と、新モデルに乏しかった日本での攻勢を強調した。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ショッピングセンターに320台の名車・旧車が大集結…第5回昭和平成オールドカー展示会
  2. 『V』クラスより上級のミニバンか? メルセデスベンツが2026年に『VLE』『VLS』導入へ…上海モーターショー2025
  3. 「通勤とか買い物にちょうどよさそう」オシャレ系特定小型原付『ウォンキー』にSNSでは反響
  4. 日産がエルグランドなど新型4車種投入へ…NISSAN START AGAIN
  5. 【VW ゴルフGTI 新型試乗】自動車を運転することが楽しかった時代に引き戻される…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 東レ、偏光サングラスでの利用を可能にする新たなHUD技術を開発…フロントガラス全面展開も視野に
  2. AI家電を車内に搭載!? 日本導入予定の新型EV『PV5』が大胆なコンセプトカーに
  3. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
  4. AI導入の現状と未来、開発にどう活かすか? エンジニアの声は?…TE Connectivityの独自リポートから見えてきたもの
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る