TOYO TIRE(トーヨータイヤ)は、乗用車用スタッドレスタイヤの新商品「オブザーブ GIZ2」を8月1日より国内市場で発売する。
地球温暖化の影響からか、厳冬期の札幌で日中の最高気温が0度を上回る日数が増えている。このため日中の気温上昇によって路面は、雪が解けてシャーベット状の濡れたウェット路面となり、また、気温が氷点下まで下がる夜間には、濡れた路面が凍結したアイス路面へと変化。スタッドレスタイヤは、こうした刻々と変化する路面状況に対応できる性能が求められている。
オブザーブ GIZ2は、こうした気候変動に伴う季節要因の変化を重要視し、地球温暖化時代の日本の降雪期に求められる性能を追求。ウェット性能を高めて冬道での路面変化に対応するとともに、ゴムの経年変化による氷上での摩擦力低下を抑制、アイス路面での性能が長持ちするようにも配慮した。
CAE(コンピューター支援技術)とAIを融合した同社独自のタイヤ設計基盤技術「T-モード」のスノー予測技術を活用し、実際の使用環境における雪質を考慮した最適なパターン形状を設計。アイス性能をはじめとしたスタッドレスタイヤに求められる性能を発揮するために、トレッドパターン内で機能を分担させる非対称パターンを採用している。
パターン設計また、「持続性密着ゲル」を配合した新たなコンパウンド「吸着クルミゴム」を採用し、氷の表面にできるミクロ単位の水膜を瞬時に吸水するとともに、やわらかさを保ったゴムがアイス路面へしなやかに密着。同社が20年以上培ってきた独自の技術である鬼クルミの殻を配合したゴムが氷をひっかき、路面をしっかり捉える。さらにシリカを増量して配合したゴムを採用することで、タイヤが低温な状態でも柔軟に接地し、濡れた路面をしっかり捉え、高いウェットグリップを実現。その結果、アイス路面でのブレーキング性能は同社従来品(オブザーブ ガリット GIZ)比で8%良化し、さらにウェット路面でのブレーキング性能は制動距離を同18%短縮した。
発売サイズは全23サイズ、価格はオープン。
性能評価結果