メルセデスAMG GT に2020年型、530馬力に強化…受注を欧州で開始

4.0リットルV8ツインターボは54hpパワーアップ

「AMG RIDE CONTROL」サスペンションを標準化

特別な「ナイトエディション」を設定

メルセデスAMG GT の2020年モデル
メルセデスAMG GT の2020年モデル全 11 枚

メルセデスベンツは7月28日、メルセデスAMG『GT』(Mercedes-AMG GT)の2020年モデルの受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、11万9079ユーロ(約1475万円)と発表されている。

4.0リットルV8ツインターボは54hpパワーアップ

2020年モデルには引き続き、「クーペ」と「ロードスター」の2種類のボディが設定される。2020年モデルでは、メルセデスAMG GTシリーズのベースグレードが、エンジンをパワーアップした。

メルセデスAMG GTの直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミ製クランクケースに鍛造アルミ製ピストンを組み合わせることで、軽量かつ高強度なエンジンとした。シリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングする摩擦低減加工「NANOSLIDE」を施すことで、フリクションロスを低減している。

また、2基のターボチャージャーはV型シリンダーバンクの外側ではなく内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトとし、エンジンを可能な限りコンパクトにするとともに、ターボチャージャーへの吸排気経路の最適化とツインスクロールとすることで、低回転域から優れたレスポンスを実現している。メルセデスAMG GT の2020年モデルメルセデスAMG GT の2020年モデル

オイル供給方式は、ドライサンプ潤滑システムを採用した。オイルパンをエンジン底部から排除することで、ウェットサンプ潤滑方式よりもエンジン搭載位置を55mm低くでき、車両の低重心化に貢献する。高い横加速度が発生する高速コーナリング時でも、安定したオイル供給を可能にしている。

2020年モデルでは、このエンジンのパワーアップが図られた。最大出力は従来型の476hpから、530hpに引き上げられた。54hpのパワーアップを達成している。

これに伴い、最大出力522hpを引き出すメルセデス『AMG GT S』(クーペとロードスター)が廃止される。メルセデスAMG GT の2020年モデルメルセデスAMG GT の2020年モデル

「AMG RIDE CONTROL」サスペンションを標準化

2021年モデルでは、アダプティブダンピング調整機能を備えた「AMG RIDE CONTROL」サスペンションが標準化された。AMG RIDE CONTROLは、モータースポーツにおける豊かな経験が注がれた前後ダブルウィッシュボーンサスペンションで、軽量でありながら非常に高い剛性と電子制御ダンパーを備える。高い快適性とともに、路面からのダイレクトなフィードバックや正確なハンドリング、高い安定性を実現する。

リアアクスルの電子ロックディファレンシャル、AMG高性能コンポジットブレーキシステム、赤いブレーキキャリパーも標準装備される。リチウムイオンスターターバッテリーと「RACE」ドライブプログラムも採用された。「AMG DYNAMIC PLUS」パッケージと組み合わせたオプションとして、アクティブリアアクスルステアリングを選択することもできる。

特別な「ナイトエディション」を設定

2020年モデルには、「ナイトエディション」が設定された。AMGエクステリアナイトパッケージ、ブラックのブレーキキャリパー、ダーククロームのAMGラジエーターグリル、ブラックエレメントのメインヘッドランプが装備される。マットブラックのYスポークホイールは、フロントが19インチ、リアが20インチだ。

また、ナイトエディションでは、クーペにダーク仕上げのカーボンファイバー製ルーフ、ロードスターに黒いソフトトップが採用される。ボディカラーには、ブラック、オブシディアンブラックメタリック、セレナイトグレイメタリック、デジーノグラファイトのグレイマグノなどが用意されている。

ナイトエディションのインテリアには、AMGパフォーマンスシート、AMGインテリアナイトパッケージ、マイクロファイバー「DINAMICA」のAMGステアリングホイール、ブラック仕上げのステアリングホイール&パドルシフト、エクスクルーシブ・ナッパスタイルレザーのブラックダイヤモンドキルティングとブラックトップステッチ、トリムエレメント、ブラックピアノラッカートリムが装備される。オプションでカーボンファイバー/ブラックピアノラッカートリムが選択可能。センターコンソールには、専用のエンブレムが添えられる。

《森脇稔》

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