【日産 ルークス 新型試乗】プロパイロットも洗練、安心と快適の軽スーパーハイト…渡辺陽一郎

後席スペースと座面

平坦路では上質なNA、1リットル級のターボ

洗練されたプロパイロットの操舵制御

日産 ルークス ハイウェイスター
日産 ルークス ハイウェイスター全 16 枚写真をすべて見る

2020年6月の軽自動車販売ランキングは、1位:ホンダ『N-BOX』、2位:スズキ『スペーシア』、3位:日産『ルークス』であった。上位3車は、すべて全高が1700mmを超えるスライドドアを備えたスーパーハイトワゴンだ。今は国内で売られるクルマの37%が軽自動車で、軽乗用車に限ると、約50%をスーパーハイトワゴンが占める。

この中で設計の最も新しい車種が新型になったルークスで、姉妹車には三菱『eKスペース』&『eKクロススペース』もある。

後席スペースと座面

日産 ルークス ハイウェイスター
天井が高いので車内も広い。後席のスライド位置を後端に寄せると、身長170cmの大人4名が乗車して、膝先には握りコブシ4つ分の空間ができる。頭上も2つ分だから余裕タップリだ。

ただしこの状態では、後席の乗員とリヤウインドーが接近して、追突された時の安全性に不安を残す。後席の膝先空間は握りコブシ2つ分を確保すれば十分だから、後端までスライドさせるのは避けたい。スライド量は少し減らしても良いだろう。この点を開発者に尋ねると「軽自動車も乗用車と同様の(安全)基準を採用して開発している」とのことだ。

また後席は乗員の大腿部と座面の接する部分の奥行寸法が418mmと短い。前席を50mmほど下まわる。座り心地も硬いので、改善の余地がある。開発者は「畳んだ時の荷室容量を広げるためにシートを薄く造ったから、(乗員の体を受け止める)ウレタンが硬くなった」という。

平坦路では上質なNA、1リットル級のターボ

日産 ルークス ハイウェイスター
動力性能は、ノーマルエンジンはパワーが不足気味だ。車両重量は2WDでも940kg以上、4WDは1トン以上だから負荷が大きい。それでもエンジン特性としては実用回転域の駆動力に余裕があり、回転感覚も滑らかだ。ノイズも抑えられ、平坦路では上質な走りを味わえる。

ターボは最大トルクが1.7倍の10.2kg-m(100Nm)に高まり、1リットルの自然吸気エンジンを積んでいる感覚で走れる。エンジン回転が上昇すると、アクセル開度以上に速度が高まるターボのクセを少し感じるが、高速道路の巡航や4名乗車には適する。

洗練されたプロパイロットの操舵制御

日産 ルークス ハイウェイスター
そして一番のメリットは、運転支援機能のプロパイロットだ。電動パーキングブレーキも採用され、車間距離を自動制御できるクルーズコントロールは全車速追従型になる。追従停車した後、停車時間が長引いた時は、自動的にパーキングブレーキを作動させて停車を続けられる。

プロパイロットの操舵制御は、『セレナ』に初採用された頃に比べると洗練された。ステアリングの曖昧な制御が改善されている。乗り心地は低速域で少し硬めだが、突き上げ感は抑えられ、プロパイロットの併用で長距離移動も快適に楽しめる。衝突被害軽減ブレーキも、2台先を走る車両を検知して、歩行者の夜間検知性能も高めた。安心と快適が注目される。

日産 ルークス ハイウェイスター

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト
1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

《渡辺陽一郎》

この記事の写真

/

ピックアップ

Response.TV