ボルボの名車『P1800』、最新技術で再現…420馬力ターボ搭載でドリフトできるFRスポーツに

1961年に生産を開始した2ドアスポーツカー

スタビリティコントロールやABSは未装備

カーボンファイバーにより990kgに軽量化

レーシングカー譲りの2.0ターボ搭載

シアンレーシングが限定生産し独自に販売する計画

ボルボ P1800 シアン
ボルボ P1800 シアン全 18 枚

シアンレーシングは9月2日、ボルボ『P1800シアン』(Volvo P1800 Cyan)を発表した。ボルボカーズを代表する名車の『P1800』(1961~1972年)を、最新技術で再現している。

【写真】ボルボ P1800 シアンとオリジナルの P1800(全18枚)

シアンレーシングは1996年に設立された。2013~2015年には、ボルボ『S60』と『V60』の高性能モデル、「ポールスター」の開発に参画した。2015年にポールスターがボルボカーズの傘下に入るまでは、ポールスターのモータースポーツ活動を手がけていた。シアンレーシングは現在、世界最高峰のツーリングカーレースの「FIA WTCR」に参戦しており、最近では2019年に「WTCR」でタイトルを獲得している。

1961年に生産を開始した2ドアスポーツカー

ボルボカーズは1959年初頭、2ドアの新しいスポーツカーを発表した。この新モデルはP1800と呼ばれ、後に『P1800S/1800S』および『1800E』と名称が変更された。この新型スポーツカーにはイタリアのスタイルが取り入れられ、1961年に生産が開始された。

当時のボルボカーズには、自社における生産能力がなかったため、P1800の初年度の生産は、英国で行われた。ボディの生産はプレストスチール、最終組み立てはジェンソンが請け負った。その後1963年、P1800Sの組み立ては、スウェーデンのイエテボリとルンドビュー工場へ移管された。ボディの生産もまた、スウェーデンとオロフストレム工場に移された。ボルボ P1800(1800S)ボルボ P1800(1800S)

ボルボP1800は、ボルボ『121/122S』のフロアパンをベースにしているが、ホイールベースは短縮された。エンジンも新開発の1.8リットル直列4気筒エンジンが搭載された。最大出力は当初100hpだったが、後に108hp、115hp、120hpに強化された。フロントにエンジンを搭載し、後輪を駆動する。

1968年秋には、排気量を2.0リットルに拡大し、最大出力118hpを発揮する新エンジンが導入された。その後1969年には、燃料噴射式のバージョンが開発され、出力がさらに強化された。1961~1972年の間に、累計3万9414台が生産されている。

スタビリティコントロールやABSは未装備

シアンレーシングは、このボルボP1800を最新技術で再現したボルボP1800シアンを発表した。シアンレーシングは1960年代のデザインとエンジニアリングを基本としながら、エンジンやエアロダイナミクス、シャシーの設計に関するノウハウを応用した。

ボルボP1800シアンでは、ドライバーとタイヤ、路面がダイレクトにつながることを重視した。そのため、スタビリティコントロールやABS、ブレーキブースターは、装備されていない。ボルボ P1800 シアンボルボ P1800 シアン

カーボンファイバーにより990kgに軽量化

ボルボP1800シアンでは、オリジナルモデルに対してトレッドを拡大し、より大きなホイールを装着した。ボディサイズは、全長4203mm、全幅1748mm、全高1220 mm、ホイールベース2446 mmだ。

ボルボP1800シアンは、高強度スチールとカーボンファイバーを使用して強化された。オリジナルの構造を再設計し、三角測量によってシャシーの弱点を強化し、高強度スチール製シャシーにカーボンファイバー製ボディを組み合わせた。この結果、車両の重量は1トンを切る990kgに軽量化されている。前後重量配分は、47対53とした。

レーシングカー譲りの2.0ターボ搭載

直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、2017年にWTCRでタイトルを獲得したボルボ『S60 TC1』用のエンジンがベースだ。最大出力は420hp/7000 rpm、最大トルクは46.4kgm/6000rpmを引き出す。レッドラインは7700 rpmとした。

エンジンはターボ付きだが、自然吸気エンジンの出力とトルク特性を発揮するように設計されている。これは、1960年代のエンジンのキャラクターを再現するのが狙いという。

トランスミッションは、オリジナルのボルボP1800の機械的なフィーリングを維持するために、特注の「Holinger」5速MTを選択した。また、オリジナルのボルボP1800のリアアクスルは、独立したリアサスペンションに置き換えられた。ボルボ P1800 シアンボルボ P1800 シアン

シアンレーシングが限定生産し独自に販売する計画

調整可能なフロントとリアのサスペンションには、アルミ製のアップライト、ダブルウィッシュボーンなど、オーダーメイドの軽量コンポーネントを導入した。車両のセッティングは、ラップタイムではなく、ドリフトなど楽しくエキサイティングなドライビング体験を実現することを目的としているという。

カーボンファイバーで強化されたシャシーには、18インチホイールと、フロントに235/40R18、リアに265/35 R18サイズのピレリ「P Zero」タイヤを組み合わせた。ブレーキブースターやABSがないブレーキは、362×32mmのスチールディスクを備えた4ピストンキャリパーによって制動を行う。

なお、ボルボP1800シアンは、シアンレーシングが少量を限定生産し、独自に販売する計画だ。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ライズ』がRAV4デザインに!? 次期型が驚きの進化、国内トップSUVの最新情報
  2. レクサス『ES』新型、ハイブリッド・EVともに790万円から…EVの航続は最大670km
  3. 三菱が新型EV『エクリプス スポーツバック』発表、日産『リーフ』のOEM…北米投入へ
  4. ACコブラ GT クーペ、市販モデル発表…730馬力のV8スーパーチャージャー搭載
  5. 車体無加工のボルトオン取り付けに対応、『ジムニー』シリーズ用「ボンネットランプステー」発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ホンダ「2026ビジネスアップデート」…次世代HV15車種投入、2029年度営業利益1兆4000億円
  2. NEC、3D点群データを90%軽量化する世界初のAI変換技術を開発…2027年度実用化へ
  3. 英Parkopedia、新APIでEVの「充電不安」解消へ…公共充電器の最大43%が実質利用不可という業界課題に対応
  4. 【世界主要自動車xEV市場 リスキリング講座】中国編
  5. メンテナンスパック「SUBARU Care Passport」、13項目選べる付帯サービス…7万8144円から
ランキングをもっと見る