【F1 ロシアGP】メルセデスのボッタスが優勝…フェルスタッペンの2位を始めホンダ勢全車入賞

F1ロシアGP
F1ロシアGP全 11 枚

F1第10戦ロシアGPの決勝レースが27日、ソチオリンピックの会場跡地を利用したソチ・オートドロームで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が優勝、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が2位でチェッカーを受けた。

今シーズン初めて約3万人のファンを迎え入れて開催されたロシアGP。グランドスタンドやコースサイドの丘にはソーシャルディスタンスを保ちながらも多くのファンの姿が見られ、これまでとは打って変わってファンの声援に包まれるグランプリとなった。

26日に行われた公式予選ではルイス・ハミルトン(メルセデス)がポールポジションを獲得したが、Q2でのアタックミスから決勝レースはソフトタイヤでのスタートとなる。予選2番手のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と3番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)は理想のミディアムタイヤスタート。この3人の誰が有利かわからない状況で53周の決勝レースがスタートした。

ポールポジションのハミルトンは好スタートを決めたが、2番グリッドのフェルスタッペンは一瞬出遅れ3番グリッドのボッタスが2番手に浮上。5番グリッドのダニエル・リカルド(ルノー)が4番グリッドのセルジオ・ペレス(レーシングポイント)を抜き、2コーナーではフェルスタッペンに並びかける速さをみせた。行き場を失ったフェルスタッペンはコースアウトして4位に後退。しかしすぐにリカルドを抜き返し3位に復帰した。

後方では混乱があり、カルロス・サインツ(マクラーレン)とランス・ストロール(レーシングポイント)が、それぞれ別の場所でクラッシュ。1周目からセフティーカーが導入される事態となった。レースは6周目に再開。その後はハミルトン、ボッタス、フェルスタッペンの3台が後続を引き離しながらレースが進む展開となった。ところがハミルトンに対し、スタート進行時に違反があったとして合計10秒のタイムペナルティが課され、状況は一変した。

トップ3は徐々に差が開いていったが、ソフトタイヤを履くハミルトンは16周目にピットイン。ここでハードタイヤに交換するとともに10秒ペナルティも消化し、コースに復帰すると11位まで後退していた。この時点でトップはボッタス、約4秒後方にフェルスタッペン。そしてハミルトンはボッタスから36秒後方を走行することになった。フェルスタッペンは24周目にピットイン、ボッタスは25周目にピットインし、2人ともミディアムタイヤからハードタイヤに交換。ボッタスはトップを維持してコースに復帰し、まだタイヤ交換を行っていないマシンを挟んで、フェルスタッペンが3位、ハミルトンが5位となった。

上位のマシンすべてのタイヤ交換が終わった31周目、トップのボッタスから13秒遅れでフェルスタッペン、そこから更に8秒遅れてハミルトンという状況に。その後この間隔は広がったり狭まったりしながらも、劇的に変化することなくレースは進んでいった。

このミスなく精一杯の走りをするこの3人に状況を打破する方策はなく、終盤はファステストラップの1ポイントを誰が取るかという戦いになった。ボッタスが35周目に記録した1分37秒807がそれまでのファステストラップだったが、フェルスタッペンが48周目に1分37秒715を記録。51周目には9位を走るピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が1分32秒213と一気にファステストラップを更新したが、52周目、ボッタスが1分37秒030を叩き出し、これが最終的にファステストラップとなった。

ミハエル・シューマッハが持つ最多記録、91勝にハミルトンが並ぶことが期待されたロシアGPだったが、トップでチェッカーを受けたのはチームメイトのボッタス。今季3勝目、通算9勝目となる優勝を飾った。2位はメルセデスと同等のペースで走りきったフェルスタッペン。3位はペナルティとソフトタイヤスタートで苦しんだハミルトンとなった。

4位は終盤ハミルトンに迫る勢いを見せたペレス。以下リカルド、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、エステバン・オコン(ルノー)と続き、地元レースでもあるダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)、ガスリー、アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)のホンダ勢が8位~10位でフィニッシュ。ホンダ勢は昨年の第6戦モナコGP以来となる4台全車入賞を果たした。

■ロシアGP 決勝レース結果
1. バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2. マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
3. ルイス・ハミルトン(メルセデス)
4. セルジオ・ペレス(レーシングポイント)
5. ダニエル・リカルド(ルノー)
6. シャルル・ルクレール(フェラーリ)
7. エステバン・オコン(ルノー)
8. ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
9. ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
10. アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
11. アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)
12. ケビン・マグヌッセン(ハース)
13. セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
14. キミ・ライコネン(アルファロメオ)
15. ランド・ノリス(マクラーレン)
16. ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)
17. ロマン・グロージャン(ハース)
18. ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)
以上完走

--. カルロス・サインツ(マクラーレン)
--. ランス・ストロール(レーシングポイント)

《藤木充啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る