JR東日本は10月6日、東北新幹線盛岡以北の高速化工事に着手すると発表した。
東北新幹線盛岡~新青森間は、国が整備新幹線として建設しているが、建設費を抑制する観点から速度の上限を260km/hとなるよう設計されている。
一方、国鉄時代に建設された盛岡以南のうち、大宮~宇都宮間は最高275km/h、宇都宮~盛岡間は最高320km/hで走行しており、2030年度末を予定している北海道新幹線札幌開業を視野に入れると、盛岡以北の260km/hはボトルネックとなる。
そのため、JR東日本では自社の手により320km/hまで引き上げる高速化工事に着手することになり、10月から7年程度をかけて吸音板(約1.3km)の設置、防音壁(約3.6km)の嵩上げ、トンネル緩衝工(約24ヶ所)の延伸など、騒音対策のための工事を行なうとしている。
具体的な速度向上時期は決定次第発表されるが、最高320km/h運転が実現すると、盛岡~新青森間は最大5分程度短縮されるという。
一方、最高110km/h運転となっている上野~大宮間については、埼玉県内で2021年春に20km/h引き上げた最高130km/h運転とする予定で、同区間は最大1分程度短縮されるという。