JR北海道の「観光特急」がデビュー…キハ261系5000番台が「炭鉄鉱」ゆかりの地へ

小樽へ向かう10月18日のツアー列車。函館本線朝里~小樽築港。
小樽へ向かう10月18日のツアー列車。函館本線朝里~小樽築港。全 3 枚

7月に登場したJR北海道の観光仕様特急型気動車キハ261系5000番台「はまなす編成」が10月17日に営業運行を開始した。翌18日にかけて実施されたツアー「北海道鉄道140年記念号で行く『炭鉄港』を巡る旅」でデビューを果たした。

同車は、特急『おおぞら』『とかち』『北斗』で運用されているキハ261系1000番台をベースに改造した5両編成で、1000番台編成ではグリーン車となる1号車には、「はまなすラウンジ」と呼ばれるフリースペースや多目的室兼個室などが設けられているキハ261-5101が連結され、全車普通車編成となっている。

前頭部や側ドア部分に薄いピンクと濃いピンクを組み合わせた「はまなす編成」の塗色は、青をベースにしたキハ261系を見慣れた目にはかなり斬新で、降雪期における外部からの被視認性が高い印象だ。車内のシートに向かい合せでも利用できる折り畳みテーブルや電源コンセントが設けられている点などで評判は上々のようで、一般の特急に運用される今後に期待が持てそうだ。

キハ261系5000番台のこけら落としとなった今回のツアーは、明治期に北海道が発展した礎となった小樽の「港」、室蘭の「鉄」、追分の「鉱(炭鉱)」にちなみ、そのゆかりの土地を訪ねるというもので、10月17日は小樽を始発として岩見沢→追分→室蘭→札幌、10月18日は札幌を始発として室蘭→追分→岩見沢→小樽のコースで実施された。小樽駅に同車が顔を見せたのは、9月26日に実施された一般公開以来、2度目となった。

小樽駅に入線するキハ261系5000番台。2020年10月17日、小樽駅。小樽駅に入線するキハ261系5000番台。2020年10月17日、小樽駅。

今後は、10月24日の札幌発網走行き『オホーツク1号』から一般の特急にも持ち回りで運用。11月28日には札幌~稚内間の特急『宗谷』、旭川~稚内間の特急『サロベツ4・3号』から本格運用を開始されることになっており、2021年4月頃には2本目の「ラベンダー編成」が営業運行を開始する予定であることがアナウンスされている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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