【メルセデスベンツ GLB 新型試乗】走りも実用性も実直以上な3列シートSUV…島崎七生人

メルセデスベンツGLB 250 4MATIC Sports
メルセデスベンツGLB 250 4MATIC Sports全 18 枚

配布された資料に、ターゲット層は、30代~40代のファミリー層、30代~40代の独身男性(自分のライフスタイルを確立していて、アクティブ)と書かれていた。それから“販売店の反応:非常に好評”とも。かなり売れ線のクルマであることは確かなようだ。

実車は単に『GLA』の7座席版か!?と思いきや、まったく別物に仕上げられている。全長で210mm、ホイールベースで100mm『GLB』のほうが長いが、外観は印象がかなり違う。

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フロントグリルを始め全体に『GLA』よりスクエアなデザインだし、何よりいいのはAピラーがより立っている点。ウエストラインをリヤクォーターウインド部分でキックアップさせるなど、アクセントを作りながら、ただ実直なだけではない、控えめながらバランスのとれたスタイリングには好感をもった。

インテリアは実用性の高さがいい。運転席回りは基本的に『GLA』と共通だが、加飾部分などディテールを作り替えて『GLB』専用に仕立ててある。注目は、2、3列目の居住性の高さで、開口部が広いドアから乗り込むセカンドシートはスライドを前端にしても足元にまだ余裕を残す。

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さらにサードシートは、着座上体でさすがにつま先のスペースは最小限(2列目のスライドレールの位置関係で、左席のほうがつま先を楽に置きやすい)ながら、頭上の空間はあり、シートはシェイプ、クッションともに快適な仕上がりだ。

いわゆるシートアレンジも使いやすい。2列目は40:20:40の分割可倒が使え、(やや傾斜はつくが)サードシートとのフルフラットは広い。またサードシートのみを倒した上体でもかなり広いスペースが生まれる。

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それと実車で気付いたのだが、分割で倒せるシートバックの側面が片側だけファブリック(もう一方はレザー)にしてあり、これはおそらく、倒す際、あるいは倒して走行した常態で“擦れ音”が発しないようにしてあるのだと思う。

試乗車は2リットルターボ(224ps/35.7kgf・m)に8速ATを組み合わせた4WDモデルだった。サスペンションのセッティングは“スポーツ”だそうだが、乗り味にアラがないのはメルセデスベンツらしいところ。動力性能はもちろん十二分で、試乗時は1名乗車だったが、乗車人数が増えた常態でもストレスなくパフォーマンスが引き出せ、安心して走らせられるに違いない。

メルセデスベンツGLB 250 4MATIC SportsメルセデスベンツGLB 250 4MATIC Sports

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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