トヨタ 2000GT、90万ドル超で落札…希少な左ハンドル車

当時の欧州のスポーツカーに並ぶ最高速220km/h

左ハンドルのトヨタ2000GTの62台のうちの1台

米国でフルレストアされた1台

トヨタ 2000GT(1967年式)
トヨタ 2000GT(1967年式)全 19 枚

トヨタ自動車の欧州部門は10月28日、トヨタ『2000GT』(Toyota 2000GT)が10月25日、米国で開催されたオークションに出品され、91万2500ドル(約9560万円)で落札された、と発表した。

写真:トヨタ 2000GT(1967年式)

トヨタ『2000GT』は1967年に発売されたスポーツカーだ。映画『007は二度死ぬ』では、オープンカーに改造された2000GTが、ボンドカーとして起用されたこともある。

当時の欧州のスポーツカーに並ぶ最高速220km/h

トヨタ 2000GTは、ヤマハ発動機の協力を得て、トヨタが1967年に発売したスポーツカーだ。1970年の生産終了までに、337台が生産された。直列6気筒DOHCエンジンや4輪ダブルウィッシュボーンサスペンション、4輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤ、マグネシウムホイール、リトラクタブルヘッドランプなど、日本初の技術を採用し、当時の欧州のスポーツカーに並ぶ性能の最高速度220km/hを誇った。

そして、発売前にはスピードトライアルに挑戦し、台風が近づく悪条件にも関わらず、3つの世界記録(1万マイル、1万5000km、72時間)と13の国際記録も樹立した。さらに、さまざまなレースでも優勝を含め、上位の成績を収めた。

トヨタ2000GTのボディサイズは、全長4175mm、全幅1600mm、全高1160mm、ホイールベース2330mm。3M型水冷直列6気筒DOHCガソリンエンジンは、1988ccの排気量から、最大出力150ps/5000rpm、最大トルク18.0kgm/5000rpmを引き出した。駆動方式はFR、トランスミッションは5速MT。日本国内では1967年5月に発売され、当時の価格は238万円だった。トヨタ 2000GT(1967年式)トヨタ 2000GT(1967年式)

左ハンドルのトヨタ2000GTの62台のうちの1台

このトヨタ2000GTの1台が10月25日、米国で開催された「RMサザビーズ」のオークションに出品された。伝説的なアメリカのレーシングドライバー、オットー・リントン(1917~2018年)が最初に購入して、およそ30年間所有していた1967年式だ。今回のRMサザビーズのオークションでは、おおいに人気を呼んだという。

このソーラーレッドの2000GTは1967年に製造され、シャシーナンバーは「MF10-10100」。トヨタ2000GTは3年間に合計337台が生産されたが、シャシーナンバーMF10-10100は、トヨタ2000GTの生産100台目の車であることを意味している。

しかしそれ以上に、この2000GTが注目されたのには、理由がある。それは、重要な輸出市場の米国のために、左ハンドルで作られたトヨタ2000GTの62台のうちの1台だったのだ。トヨタ 2000GT(1967年式)トヨタ 2000GT(1967年式)

米国でフルレストアされた1台

この2000GTの最初のオーナー、オットー・リントンは1960年代の半ば、米国ペンシルベニア州のトヨタ販売店を買収した。これにより彼は、お気に入りのスポーツカーのトヨタ2000GTをオーダーできる立場となった。彼は2000GTを30年以上所有した後、トヨタ・ディーラーのリッチ・ジェイコブセンに譲渡した。

6年後、この2000GTは「メインラインエキゾチック」に譲渡された。メインラインエキゾチックは1976年以来、2000GTを専門に取り扱い、米国に輸入された62台のうち、53台をレストアした。この2000GTも、メインラインエキゾチックによって、フルレストアされている。

その後まもなく、この2000GTはクラシックカーコレクターのブラウン・マロニーに売却された。ブラウン・マロニーは2010年の「コッパーステート1000ロードラリー」に2000GTで出走するなど、2000GTをガレージにとどまらせることなく、できるだけ走行させた。

トヨタは、今回のRMサザビーの「エルクハートコレクション」に参加し、この2000GTを70~85万ドルの予想落札価格でオークションに出品した。しかし、前述の理由でこの2000GTには人気が集まり、最終的に91万2500ドルで落札されている。トヨタ 2000GT(1967年式)トヨタ 2000GT(1967年式)

《森脇稔》

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