亜流から主流へ、スバル レガシィ ランカスター~アウトバックの足跡【懐かしのカーカタログ】

初代・レガシィ・グランドワゴン
初代・レガシィ・グランドワゴン全 15 枚

ステーションワゴンで絶大な人気を誇ったスバル『レガシィ』。この車高を高め200mmのロードクリアランスを確保し、このタイプのSUVの元祖となったグランドワゴン/ランカスター/アウトバックの足跡を今回は振り返ってみたい。

初代(1995年)

初代・レガシィ・グランドワゴン初代・レガシィ・グランドワゴン
1994年に北米で発売された翌年の1995年8月、日本市場で発売。モデル名は北米が『ランカスター』だったのに対し国内では『レガシィ・グランドワゴン』の名が与えられた。最低地上高200mmを武器に、オールシーズンタイヤ、ABS、リヤLSDなどを標準装備し、機動性の高さを売りにした。

初代・レガシィ・ランカスター初代・レガシィ・ランカスター
搭載エンジンは水平対向の2.5リットル(EJ25型)。カーゴルーム左右に換気用のカーゴファンも備えた。97年8月にの改良で車名を『レガシィ・ランカスター』に改めた。

2代目(1998年6月)

2代目・レガシィ・ランカスター2代目・レガシィ・ランカスター
1998年6月の登場。モデル名は『レガシィ・ランカスター』。当時の広報資料には「ワゴンパッケージのメリットを最大限に活かしつつ、都市型SUVとして独自の魅力を強化」とあるが、これは諸元表上の全高を直前のモデルの1555mmから1550mmにし、都市部のタワーパーキングにも対応したため。200mmの最低地上高はキープ。

2代目・レガシィ・ランカスター2代目・レガシィ・ランカスター
エンジンは改良が加えられたEJ25型。ゲート式セレクトレバー、副変速機付き5速MTも採用、設定。装備では6:4分割ELRカーゴネット、マッキントッシュ・サウンドシステムなどを採用。

3代目(2003年10月)

3代目・アウトバック3代目・アウトバック
この世代から国内外でモデル名を『アウトバック』に統一。ツーリングワゴンをベースにしたスタイリングは洗練されたもので、フロントバンパー部に丸型の大型フォグランプが埋め込まれていたが、これは当時の担当デザイナーだったJさんによれば「機能性を強調したもの」だった。

3代目・アウトバック3代目・アウトバック
搭載エンジンは3リットルとSOHCの2.5リットルの2機種構成。ATはシフトアップ/ダウン操作が可能なスポーツシフト付き。SRSサイドエアバッグ+カーテンエアバッグをオプション設定。

4代目(2009年4月)

4代目・レガシィ・アウトバック4代目・レガシィ・アウトバック
カタログの表紙や中の写真の化粧プレートでも確認できるがモデル名は『レガシィ・アウトバック』に。全幅は1820mmに拡幅されたが、北米仕様ではフェンダーアーチモール付きの設定があった。

4代目・レガシィ・アウトバック4代目・レガシィ・アウトバック
搭載エンジンは2.5リットル(CVT)のほかに水平対向6気筒の3.6リットル(5速AT)を設定。SI-DRIVE、パドルシフトや電動パーキングブレーキなども採用。

5代目(2014年10月)

5代目・レガシィ・アウトバック5代目・レガシィ・アウトバック
後になりセダン、ツーリングワゴンがカタログ落ちし、唯一のレガシィとして残されることとなったのが現行世代の『レガシィ・アウトバック』だ。全幅は1840mmとなり4代目より実は20mm幅広いが、最小回転半径は5.5mと変わっていない。最低地上高の200mmも初代から一貫したスペックのひとつ。

カタログは登場時のものだが、アイサイト(ver.3)を始め、アクティブ・トルク・ベクタリング、SI-DRIVE、電動パーキングブレーキ(ヒルホールド機能付き)などを採用。ハーマンカードンのオーディオも設定された。

4代目・レガシィ・アウトバック4代目・レガシィ・アウトバック

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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