EVでドリフト走行、VWのSUV『ID.4』[動画]

VWグループの電動モジュラー車台「MEB」がベース

モーターは最大出力204psで後輪を駆動

「フォーミュラドリフト」を2度制したタナー・ファウスト氏

フォルクスワーゲン ID.4
フォルクスワーゲン ID.4全 23 枚
フォルクスワーゲン(Volkswagen)は11月19日、新型EVの『ID.4』のサーキット走行映像を公開した。「フォルクスワーゲンR」のブランド大使、タナー・ファウスト氏がドリフト走行を行っている。

ID.4はフォルクスワーゲンの新世代EVの「ID.」ファミリーの2番目のモデルだ。第1弾は、小型ハッチバックの『ID.3』だった。ID.4は、2017年春に発表されたコンセプトカーの『ID.CROZZ』の市販バージョンとして開発され、フォルクスワーゲン初の本格的な電動SUVになる。世界最大の市場セグメントに成長しているコンパクトSUVセグメントに投入するために開発された。

◆VWグループの電動モジュラー車台「MEB」がベース

ID.4は、フォルクスワーゲングループの電動車向けモジュラー車台、「MEB」アーキテクチャをベースにしている。全長は4580mmで、乗員のための充分なスペースを持つ。トランクルームの容量は543リットル。後席を倒せば、最大で1575リットルに拡大する。電動テールゲート、ルーフレール、キャンピングカーなどのけん引ブラケットが装備される。

先進運転支援システム(ADAS)の「IQ.Drive」では、部分自動運転が可能な「トラベルアシスト」が利用できる。ID.4のソフトウェアとハードウェアは、新しいアーキテクチャの一部として設計されており、顧客は新車購入後に、アップデートをダウンロードできるようになる。

ID.4のエクステリアは、アスレチックプロポーションを持つ。その流れるようなデザインはエアロダイナミクス性能追求の結果であり、SUVでありながら、0.28のCd値を実現している。

ライトには最新のLEDテクノロジーを導入した。「IQ.Light」と呼ばれるLEDマトリクスヘッドライトでは、ドライバーが駐車中の車両に近づくと、まるで人間のように、そしてフレンドリーに、ヘッドライトがまばたきする。

オプションの「3D LEDテールライトクラスター」では、9本の光ファイバーケーブルが、濃い赤で光を放射する。ブレーキライトはXの形で点灯する。この3D LEDテールライトクラスターには、シーケンシャルウインカーが組み込まれており、内側から外側に向かって流れるように光る。

◆モーターは最大出力204psで後輪を駆動

ID.4は、スポーティかつオールラウンドな性能を備える。リアアクスルに搭載されたモーターは、最大出力204psを引き出す。動力性能は、0~100km/h加速が8.5秒、最高速は160km/hでリミッターが作動する。

バッテリーは蓄電容量が77kWh。1回の充電で最大520km(WLTP計測)の航続を可能にする。バッテリーは低重心化のために、キャビンのフロア下にレイアウトされた。後輪駆動による高いグリップ性能と210mmの最低地上高により、整備されたオフロードでも優れたパフォーマンスを発揮するという。アルミホイールは、最大で21インチが装着できる。

フォルクスワーゲンは、「We Charge」と名付けた電動車向けの充電サービスを欧州で展開している。ID.4の顧客は、このWe Charge が利用できる。DC急速充電ステーションでは、320km走行するのに必要なバッテリー容量を、約30分で充電することができる。

◆「フォーミュラドリフト」を2度制したタナー・ファウスト氏

フォルクスワーゲンは、このID.4のサーキット走行映像を公開した。ドライバーには、フォルクスワーゲンRのブランド大使、タナー・ファウスト氏を起用している。舞台は、米国カリフォルニア州のウィロースプリングス・インターナショナル・レースウェイだ。

タナー・ファウスト氏は、米国出身のレーシングドライバー、スタントマン、プレゼンター。4度のラリークロスチャンピオンで、2019年にフォルクスワーゲン『ビートルR』でタイトルを獲得した。また、「フォーミュラドリフト」で2度のチャンピオンに輝き、「Xゲーム」で4個の金メダルを獲得している。

また、タナー・ファウスト氏は、新しいフォルクスワーゲンR車のチューニングや認証プロセスにも参画している。なお、フォルクスワーゲンが公開した映像では、タナー・ファウスト氏がID.4で、華麗なドリフト走行を披露している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツ『GLC』新型、インテリア先行公開…史上最大39.1インチディスプレイ採用
  2. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  3. ダイビングで拾ったゴミとMITSUBISHIトライトンで見つけた新しい相棒関係PR
  4. マツダの新型SUV『EZ-60』すでに4万台の予約殺到! SNSでは「マツダ復権か??」「日本でも売るべき」など話題に
  5. ホンダ『フリード』がニューレトロに!? ダムドが専用ボディキットのデザインを先行公開 発売は2025年冬
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る