ポルシェ『タイカン』、ギネス世界新記録…EVによる連続ドリフト走行で42.171km[動画]

「ターボS」は最大出力761ps

航続は最大450km

ドリフト状態を維持したままスキッドパッドを210周

ポルシェ・タイカン がEVによる連続ドリフト走行のギネス世界新記録に挑戦
ポルシェ・タイカン がEVによる連続ドリフト走行のギネス世界新記録に挑戦全 9 枚

ポルシェは11月24日、ブランド初の量産EVスポーツカーの『タイカン』(Porsche Taycan)が、EVによる連続ドリフト走行のギネス世界新記録を打ち立てた、と発表した。55分間の連続ドリフトにより、42.171kmを走行している。

「ターボS」は最大出力761ps

タイカンは4ドア、4セパレートシートを備えた新世代のEVスポーツカーだ。タイカンは、非常に効率的な電気モーターを、フロントアクスルとリアアクスルに1基ずつ搭載し、4輪を駆動する。電気モーター、トランスミッション、パルス制御インバーターは、コンパクトなドライブモジュールに一体設計された。

リアアクスルに搭載される2速トランスミッションは、ポルシェが新開発した。1速は静止状態からの発進時に、鋭い加速を可能にする。ロングレシオの2速は、高い効率と同時に、高いエネルギー残量を追求する。2速は、高速走行時にも適用される。

最上位グレードの「ターボS」は、ローンチコントロールとの組み合わせで、最大761psのオーバーブースト出力を発生する。最新の2021年モデルでは、加速性能が引き上げられ、0~200 km/h加速は9.6秒で駆け抜ける。従来よりも0.2秒の短縮を果たした。0~400m加速も10.7秒と、従来の10.8秒に対して、0.1秒速くなった。0~100km/h加速は2.8秒、最高速は260m/hだ。

航続は最大450km

電圧は、通常のEVの400Vではなく、800Vのシステム電圧を備えた初の市販車となる。これにより、高出力充電ネットワークの直流(DC)を使って、およそ5分で最大100kmの航続に必要な電力を充電できる。パフォーマンスバッテリー+リチウムイオンバッテリーの蓄電容量は、最大93kWh。バッテリー容量を80%まで充電するのに必要な時間は、出力270kWの急速チャージャーで22分30秒だ。自宅などでは、最大11kWの交流(AC)で充電できる。1回の充電での航続は、ターボSが最大412km、「ターボ」が450km(WLTPに準拠)となる。

ドライビングモードは、「レンジ」、「ノーマル」、「スポーツ」、「スポーツプラス」の4種類だ。加えて、「インディビジュアル」モードでは、個々のシステムを必要に応じて設定できる。

ポルシェ4D シャシーコントロールは、全てのシャシーシステムをリアルタイムで分析し、同期させる。シャシーシステムには、「PASM」(ポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメントシステム)電子制御ダンパーコントロールを含む3チャンバーテクノロジーを採用したアダプティブエアサスペンション、「PTV Plus」(ポルシェ・トルク・ベクトリング・プラス)を含む「PDCC Sport」(ポルシェ・ダイナミック・シャシー・コントロール・スポーツ)、電気機械式ロール抑制システムが含まれる。また、日常走行でのブレーキ操作のおよそ90%が、油圧式ホイールブレーキを作動させることなく、電気モーターのみによって行われる。

ドリフト状態を維持したままスキッドパッドを210周

ポルシェは、このタイカンを使って、EVによる連続ドリフト走行のギネス世界新記録に挑戦した。舞台は、ドイツ・ホッケンハイムの「ポルシェエクスペリエンスセンター」。ポルシェのインストラクターのデニス・レテラ氏が、タイカンのステアリングホイールを握った。なお、このタイカンはプロトタイプ車両で、駆動方式は後輪駆動だった。

タイカンは、水が撒かれたスキッドパッドにおいて、前輪がカーブと同じ方向を向くことなく、ドリフト状態を維持したまま210周を走行した。55分間の連続ドリフトにより、42.171kmを走行し、EVによる連続ドリフト走行のギネス世界新記録を打ち立てた。平均速度は46km/hだった。

なお、ポルシェのこの挑戦は、ギネスワールドレコーズの公式記録立会人のジョアン・ブレント氏の監督の下で行われ、ギネス世界新記録と認定されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. 日本にはないアバルトの高性能SUV、『パルス アバルト』が大胆イメチェン!
  4. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る