ジャガー、1903馬力の仮想EVレーサー発表…「ビジョン グランツーリスモ SV」

24時間耐久レースでの成功を目指して開発

0~96km/h加速1.65秒で最高速410km/h

ジャガーの伝説的レーシングカーにインスパイアされたデザイン

ジャガー・ビジョン・グランツーリスモ SV
ジャガー・ビジョン・グランツーリスモ SV全 23 枚

ジャガーカーズ(Jaguar Cars)は12月16日、新たなバーチャルEVレーシングカーとして、ジャガー『ビジョン グランツーリスモ SV』をデジタルワールドプレミアした。

写真:ジャガー・ビジョン・グランツーリスモ SV

これに合わせて、ジャガーデザインの手によるフルスケールモデルも制作された。ジャガーFacebookページ上では、このフルスケールモデルの初披露イベントが実施されている。

24時間耐久レースでの成功を目指して開発

ジャガー ビジョン グランツーリスモ SVは、ジャガーがデザインを手がけ、「ジャガーSV(スペシャルビークルズ)」がエンジニアリングを担当したEVレーシングカーだ。ジャガー ビジョン グランツーリスモ SVは、ジャガーによるEV耐久レースカーを最も大胆に解釈した1台で、24時間耐久レースでの成功を目指して開発が行われたという。

ベースになっているのは、2019年10月に発表されたジャガー『ビジョン グランツーリスモ クーペ』だ。ジャガー初のビジョン グランツーリスモとなったのが、ビジョン グランツーリスモ クーペ。同車のパワートレインには、軽量コンパクトかつパワフルな電気モーターを搭載し、モーターを駆動するバッテリーは、リチウムイオンを採用していた。

モーターはフロントに1個、リア左右にそれぞれ1個の合計3個搭載された。3個のモーターはトータルで最大出力1020ps、最大トルク122.4kgmを引き出す。0~100km/h加速は2秒以下、最高速は322km/h以上というパフォーマンスを想定していた。

0~96km/h加速1.65秒で最高速410km/h

今回発表されたジャガー ビジョン グランツーリスモ SVのEVパワートレインは、ビジョン グランツーリスモ クーペの3モーターに対して、フロントアクスルに最大出力407psのモーターを追加し、4モーターへと強化された。各モーターには、シングルスピードトランスミッションが備わり、それぞれの車輪を駆動する電動4WDとなる。

ジャガーが「フォーミュラE」参戦から得たノウハウが注入されたEVパワートレインは、最大出力1903ps、最大トルク342.6kgmのトルクを発揮する。ビジョン グランツーリスモ クーペの最大出力1020ps、最大トルク122.4kgmに対して、パワーは883ps、トルクは220.2kgm上乗せされた。

パワフルなEVパワートレインを得たジャガー ビジョン グランツーリスモ SVは、0~96km/h加速を1.65秒で駆け抜け、最高速は410km/hに到達する。ビジョン グランツーリスモ クーペの0~100km/h加速2秒以下、最高速322km/h以上に対して、さらなるパフォーマンスが追求された。

モーターにパワーを供給するリチウムイオンバッテリーは、液体窒素冷却システムによる熱管理が行われる。ジャガーによると、何周、何時間走り続けても、そのパフォーマンスが低下することはないという。

ジャガーの伝説的レーシングカーにインスパイアされたデザイン

エクステリアはビジョン グランツーリスモ クーペ同様、ジャガーの伝説的レーシングカー、 『Cタイプ』や『Dタイプ』にインスパイアされたものだ。それに加えて、新たにフロントリップスポイラーやヴェンチュリー効果を生むアンダーボディ、大型リアウィングなどが装備されている。

ホイールベースは2721mmに据え置いた。その一方、全長は5540mmで、ビジョン グランツーリスモ クーペよりも861mm長い。これは、トラクションを高めてコーナリングを高速化し、ロングストレートでの高速安定性を高めるために必要なダウンフォースを引き上げるための変更という。

エアロダイナミクスに基づく新デザインによって、ジャガー ビジョン グランツーリスモ SVは、より速いコーナリングスピードやロングストレートでの安定性を実現しているという。前面空気抵抗を示すCd値は0.398。320km/h走行時に、483kgのダウンフォースを発生する、としている。

《森脇稔》

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