ヴァレオ、電動アシスト自転車向け48Vパワートレイン開発…サイクリストのパワーを8倍に

ヴァレオの48Vパワートレインを搭載した電動アシスト自転車
ヴァレオの48Vパワートレインを搭載した電動アシスト自転車全 7 枚

ヴァレオ(Valeo)は12月15日、電動アシスト自転車向けに、48Vパワートレインの「スマートe-bikeシステム」を開発した、と発表した。

写真:ヴァレオの48Vパワートレインを搭載した電動アシスト自転車

ヴァレオのスマートe-bikeシステムは、世界で初めて、電動モーターとアダプティブオートマチックトランスミッションの両方を、ペダルアセンブリと一体設計した。この新たな電動アシストシステムによって、ギアチェンジは自動で行われ、システムのアルゴリズムにより、漕ぎ出しから即座に必要な電動アシストが得られるという。

ヴァレオの48Vシステムとして最初に開発されたのは、自動車向けのハイブリッド用で、プラグインハイブリッド(PHV)やEV向けのシステムだった。その後、電動トラック、自動運転シャトル、eスクーター、三輪車、配達用ドロイド向けのソリューションが登場した。そして今回、ヴァレオは48Vシステムの新たなソリューションを、電動アシスト自転車向けに開発した。

ヴァレオのテクノロジーは、Effigearとのパートナーシップによって開発された。48Vの電動モーターと7速オートマチックアダプティブギアボックスを備えた単一ユニットがペダルアセンブリに配置され、最適な電動アシストを得る。現在販売されている製品が5倍のアシストであるのに対し、130Nmのトルクがあるこのシステムでは、サイクリストのパワーを8倍にすることができるという。

例えば、ヴァレオの電動アシストシステムをカーゴバイクに搭載すると、150kgの荷物を運ぶサイクリストは、駐車場のスロープに相当する14%の勾配を前進でも後退でも、汗をかかずに進むことができるという。

電動自転車向けでは世界初のアダプティブオートマチックトランスミッションは、アルゴリズムを使用して乗り手ひとりひとりのライディングスタイルやコースに応じてニーズを理解し、即座に適応させる。ギアシフトはスムーズに行われ、ボタンやレバーを押す必要はない。

ヴァレオのスマートe-bikeシステムでは、ペダルアセンブリに盗難防止機能が搭載されている。これを作動させると、電動アシスト自転車を動かせなくなる。また、重い荷物を運ぶ時に便利なプッシュアシスト機能や、他のサイクリストを追い越したり坂を登ったりする時に使えるブースト機能も搭載されている。

電動自転車市場が拡大し続ける中、ヴァレオはe-bike自体の製造ではなく、e-bikeに搭載する電動ソリューションの提供をめざしている。

《森脇稔》

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