夜間の東海道新幹線『のぞみ』で時間短縮、JR西日本ローカルでも終発繰上げ・初発繰下げ…2021年3月「春のダイヤ改正」

東海道・山陽新幹線では目立った動きはないものの、東海道新幹線では夜間の『のぞみ』でわずかに時間短縮が図られる。
東海道・山陽新幹線では目立った動きはないものの、東海道新幹線では夜間の『のぞみ』でわずかに時間短縮が図られる。全 5 枚

JR東海とJR西日本は12月18日、ダイヤ改正を2021年3月13日に実施すると発表した。

東海道・山陽・北陸新幹線…『のぞみ』1時間6本の時間帯を拡大

両社が運行する東海道・山陽新幹線では、夜間を中心に到達時間短縮が図られ、20~21時台に東京駅を発着する『のぞみ』下り3本・上り1本で東京~新大阪間を3分短縮し、2時間27分運転とする。

また、夜間では東京20~21時台発『こだま』の運行間隔を改善することで通勤利用の利便性向上を図る。山陽新幹線では、広島駅の初発『のぞみ』の東京着を9時台に。『こだま』では朝・夕通勤時間帯に運行している新山口以西の4本を土休日運休とし、岡山→広島間の1本を削減する。

このほか、東海道・山陽新幹線の臨時直通『のぞみ』が増発され、1時間あたり6本運行が可能な時間帯を拡大する。

JR西日本エリアの北陸新幹線で運行されている『つるぎ』では運行本数が見直され、現在の1日36本運行を、改正後は金曜日のみをこの本数とし、月~木曜は2本削減、土休日は1本削減する。

JR西日本在来線特急…北陸特急で臨時化や編成縮小

JR西日本の在来線特急では、朝の姫路~大阪間で運行されている通勤特急『らくラクはりま』を新大阪まで延長。紀勢本線の『くろしお3号』で運用されている「パンダくろしお」を『くろしお1号』(新大阪7時33分発)に変更する。

北陸方面の特急では、『サンダーバード』上下各4本を臨時列車化し、福井~金沢間の『ダイナスター1・6号』を廃止。七尾線の『能登かがり火』は上下各2本が3両編成に縮小される。

JR西日本ローカル…紀勢本線と七尾線で新型化

金沢・和歌山・福知山・岡山・広島の各支社管内で運行されているローカル列車では、各線で運行本数の見直しや終発の繰上げなどが行なわれる。

金沢支社管内では、IRいしかわ鉄道区間を含む七尾線の列車を521系に統一し、ワンマン化。ICOCAの利用を開始する。また、高山本線猪谷駅では下り初発の繰下げ、小浜線小浜→敦賀間では終発の繰上げが行なわれる。

和歌山支社管内では、紀勢本線(きのくに線)紀伊田辺~新宮間で運用されている105系がすべて227系に置き換えられ、同線普通列車の227系化が完了。和歌山県内はワンマン列車がすべて同車での運行となり、全線でICOCAの利用が可能となる。

また、紀勢本線御坊駅では上り初発、和歌山駅では和歌山市行きの初発が繰り下がる。阪和線天王寺駅と紀勢本線和歌山駅では下りの終発が繰り上がる。

福知山支社管内では、播但線寺前~和田山間、山陰本線園部~居組間、舞鶴線(綾部~東舞鶴)の快速がすべて普通列車化。終発の繰上げが福知山線篠山口~福知山間、播但線姫路~寺前間、山陰本線園部~居組間で実施される。

また、福知山線(丹波大山~福知山間の各駅)、播但線(生野・竹田・和田山の各駅)、山陰本線(船岡~胡麻間の各駅、綾部・福知山・和田山・八鹿・江原・豊岡・城崎温泉の各駅)、舞鶴線(綾部・西舞鶴・東舞鶴の各駅)ではICOCAが利用可能となる。

岡山支社管内では、吉備線(桃太郎線)にパターンダイヤを導入。山陽本線岡山~福山間で土休日に運行されている快速『サンライナー』は、現行の16本から3本に削減される。津山線では終発の繰上げと初発の繰下げが実施される。

広島支社管内では、山陽・呉・芸備・福塩・可部・岩徳(がんとく)・宇部・美祢(みね)・小野田・山陰の各線で終発の繰上げが実施される。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  3. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 新型『CLA』を生産するメルセデスベンツ「最新デジタル工場」の現場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る