【CES 2021】初のオンライン開催、見方をアドバイス

完全デジタルとなった「CES2021」のトップメニュー
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世界最大のIT家電ショー「CES 2021」が1月11~14日(日本時間)の日程で、完全デジタルで開催される。コロナ禍によってリアル開催を中止し、オンラインによるイベントにすべて切り替えられたのだ。これは日本にいながらIT系の最先端技術が見られるまたとないチャンスとなる。

今年も自動車関連の出展が目白押し。出展企業は?

CES(シーイーエス)は毎年1月、全米民生技術協会(CTA)が主催し、米国・ラスベガスで開催される電子機器の見本市だ。全米家電ショーとして1967年にスタートした。原則として一般への公開はされておらず、事前に登録した業界および報道関係者のみが参加できる。イベントの注目度は極めて高く、昨年は4日間の会期中に世界約160カ国から約18万人が訪れ、約4600社の出展企業・団体により2万点以上の新製品・サービスが登場した。

その世界的な注目イベント「CES」も、なかなか収まる気配を見せないコロナ禍には勝てず、今年はCES史上初の完全デジタル開催となった。でも、それと引き替えに今年は費用を支払えば誰でも参加できることになり、しかも高額な旅費をかけなくてもいいという好条件。今回はそれを活かしたCES 2021の見方をお伝えしたい。

まず注目したいの自動車業界の動きだ。CESは自動車の電動化にいち早く着目し、自動運転などADAS系にも敏感に対応したことで2010年頃から自動車関連の出展が相次ぐようになった。今ではモーターショーよりも優先して出展する自動車メーカーも珍しくない。それに合わせるかのように世界中の自動車部品メーカーが相次いで出展。特に自動車系企業が集まるLVCC(ラスベガス・コンベンションセンター)ノースホールでは、さながらモーターショーにいるような錯覚に陥ってしまいそうになる。

そして今年の「CES 2021」。オンラインの中で出展企業に注目が集まるが、自動車メーカーでは欧州系が目立つ。メルセデスベンツやBMW、アウディ、FCAが出展する一方で、日本メーカーはそれまで常連だったトヨタや日産、ホンダは出展していない。しかし、部品メーカーはアイシン、小糸製作所、ブリヂストン、パナソニック、パイオニア、ソニー、ルネサス、TDKなどが出展。海外勢ではボッシュ、コンチネンタル、ZF、シェフラー、オンセミコンダクター、arm、BOSE、BLAUPUNKTなどが出展する。地図メーカーではHERE、TOMTOMが出展する予定だ。

待ち時間や移動のロスはゼロ! 日本語でのサポートもある

完全デジタルで開催されることもあって、CES 2021の体験方法は大きく変わる。まずメリットとなるのは、会場での物理的な待ち時間や移動時間が一切なくなることだ。例年なら基調講演ともなれば、開催時刻の1時間以上前から長蛇の列になる。展示にしても会場があまりに広いために移動するだけで時間を消耗してしまう。オンラインで行われるとなればワンクリックで会場入りできるわけで、少なくともこれらにかかる“無駄な時間”はなくなる。

オンライン化によって、日本語で情報が得られるのも大きなメリットだ。CESに出掛けて困るのは、そこは米国であって当たり前だが日本語はほぼ通じない。重要な基調講演などは通訳が用意されるものの、ほとんどのイベントは英語で行われる。英会話が不自由な者にとってはこれが一番のネックとなるのだ。しかし、そこはオンラインだけに、主催者であるCTAによれば基調講演や展示などでは複数の言語によるサポートが用意されているという。すべて対応されるかは不明だが、この対応は個人的にはとても嬉しい。

つい先日もアウディのプレインタビューの様子がCES 2021のホームページで紹介されていたが、画面右下に表示される“cap”を開くと「JP」のカテゴリーが選べた。ここをクリックするとリアルタイムで日本語による字幕が表示されたのだ。すべてが正しい日本語とは言えなかったけれど、ある程度でも翻訳した結果を表示してくれることは大きな助けとなるはずだ。

不安材料はサーバーダウンと、時差への対応をどうするか

一方で不安なのが、アクセスが集中してサーバーがダウンしやしないかということ。日本でも大規模イベントがオンラインで開催されるようになり、あちこちでサーバーがダウンしてお詫びの告知が出ることも珍しくない。リアルとオンラインのハイブリッドで行った昨年のIFAでも同様のことが発生したと聞いている。世界中からアクセスが集中すれば同じようなことが発生しても不思議ではないのだ。

それと時差の問題もある。オンラインと言えどもスケジュールはすべて現地時間で進行される。ラスベガス時間は日本時間のマイナス14時間。CESは午前8時頃からスタートするので、日本時間では同日の午後10時頃からとなる。そこから現地時間で夕方まで延々と開催されるから、リアルタイムで見るのであれば翌朝10時頃まで一晩中起きていなければならない。現地にいれば、環境も変わるので何とか頑張れるが、日本で対応するとなればかなりツライ対応を強いられるだろう。

今年は“憧れのCES”を身近で見られるまたとないチャンス

とはいえ、自宅にいながら世界の最先端が見られる機会はそう多くはない。残念ながら出展数は昨年の「CES 2020」よりも大幅に減りそうだが、今年は日本にいながら“憧れ”のCESを見られるまたとないチャンス。ぜひ1月11日から1月14日の期間中、CES021で世界の最先端テクノロジーを直に感じて欲しい。

《会田肇》

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