メルセデスベンツ Sクラス のEV、『EQS』…プロトタイプをテスト[動画]

新開発の電動車向けアーキテクチャ「EVA」

1回の充電での航続は最大700km

最新の「MBUX」と充電を支援するサービス

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ
メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ全 8 枚

メルセデスベンツは1月23日、現在開発を進めている新型EVサルーン、『EQS』(Mercedes-Benz EQS)のプロトタイプの映像を公開した。

「メルセデスEQ」は、メルセデスベンツが立ち上げた電動車に特化したサブブランドだ。メルセデスEQブランドの最初の市販車として登場したEVが、SUVの『EQC』となる。EQブランドの市販第2弾は、ミニバンの『Vクラス』ベースの『EQV』、第3弾は新型『GLA』がベースのEV、『EQA』だ。

新開発の電動車向けアーキテクチャ「EVA」

EQSは、メルセデスベンツが新開発した電動車向けアーキテクチャ、「EVA」を最初に採用するEVとなる。EVAは、EQSに続く4車種のEVの技術的基盤を提供するだけでなく、「メルセデスEQ」ブランドのプログレッシブな高級車に対する顧客の期待を完全に満たすという。

EQSはコンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる。EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャのEVAを採用した最初のモデルだ。

EVAは、モジュラー設計となっており、メルセデスEQブランド各車に広く適用できる。ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブカーセグメントはもちろん、ホイールベースやトレッド、システムコンポーネント、バッテリー容量を変えることにより、小型サルーンから大型SUVまで、メルセデスベンツの幅広いクラスにEVを展開することが可能になるという。メルセデスベンツ EQS のプロトタイプメルセデスベンツ EQS のプロトタイプ

1回の充電での航続は最大700km

EQSによって、ラグジュアリーセグメントの顧客は、スペースとデザインに関して、フル電動アーキテクチャのすべての利点を充分に活用できるという。例えば、1回の充電での航続は最大700km(WLTP計測)となり、EQSはこの点でも、Sクラスセグメントのサルーンのニーズを満たしている。

EQSは、新型Sクラスファミリーの電動モデルとなり、2020年9月にオープンしたドイツ・ジンデルフィンゲンの新しい「ファクトリー56」において、次期Sクラスとともに生産される予定だ。EQSの欧州発売は、2021年を予定している。

ファクトリー56は近代的な生産施設で、革新的な技術とプロセスを導入するのが特長になる。メルセデスベンツによると、ファクトリー56はCO2ニュートラルで、高い生産品質を実現するために、必要なすべてのテクノロジーを備えているという。メルセデスベンツ EQS のプロトタイプメルセデスベンツ EQS のプロトタイプ

最新の「MBUX」と充電を支援するサービス

EQSには、最新の「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザーエクスペリエンス)が搭載される。最新のMBUXは、人工知能(AI)のおかげで使いやすさを高めている。この優れたソフトウェアソリューションの基盤となるのが最新のAIだ。MBUXを使用すると、完全な無線更新機能も利用できるという。

EQSの顧客は、「メルセデスミー・チャージ」を介して、400を超えるさまざまなオペレーターを擁する世界最大の充電ネットワークにアクセスできる。メルセデスミー・チャージでは、公共充電ステーションにおいて、再生可能エネルギーから得られたグリーン電力を利用することが可能だ。

欧州の充電ステーションへの便利なアクセスは、「メルセデスミー・チャージ・チャージカード」、「メルセデスミー・アプリ」、車両のメディアディスプレイから行える。個別の契約は必要ない。顧客は、支払い方法を一度登録すれば、簡単に決済を行うことができるという。

メルセデスベンツは1月23日、このEQSの開発の様子を紹介した映像『Unexpected Beauty | Episode 01: The eDrive System from the New EQS』を、公式サイトを通じて公開した。メルセデスベンツの電動パワートレイン担当、Eva Greinerチーフエンジニアとともに、テレビ司会者のFelix Smith氏が、EQSのプロトタイプをダイムラーのテストコースで試乗している。

《森脇稔》

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