スバルSTI、2021年ニュルブルクリンク24時間レース参戦車のテストを配信

SUBARU/STI ニュルブルクリンク24時間レース2021 テスト風景 インスタライブ(スクリーンショット)
SUBARU/STI ニュルブルクリンク24時間レース2021 テスト風景 インスタライブ(スクリーンショット)全 28 枚

SUBARU(スバル)のモータースポーツ部門を担うSTI(SUBARUテクニカインターナショナル)は25日、2021年ニュルブルクリンク24時間レース参戦車のテスト風景を、Instagramのライブ機能、インスタライブを使って生配信を行った。

2020年のニュルブルクリンク24時間レースは新型コロナウイルスの世界的蔓延で、本来の6月から9月に日程を変更して行われた。日本からもトヨタ・レクサス、日産(KONDOレーシング)、スバルなどが参戦する予定でいたが、ドイツに行ってからの隔離期間や感染してしまう可能性、日本に帰国してからの隔離など、多くのリスクや問題もあることなどから、各チーム日本からドイツに行っての参戦は見送られた。

スバルSTIチームは、国内で2020年仕様のシェイクダウンや、メディア向けのお披露目などは行なっていたが参戦は叶わず、マシンはファクトリーに戻され来たる次期参戦に向けてアップデート作業が行われていた。

そして2021年、まだ新型コロナウイルスの脅威は過ぎ去っていないが、参戦を見据えてテストは行われており、SNSにて時折りその様子がチラリと見受けられていた。今回初めてInstagramの配信機能を使って、マシンの紹介やコースを周回する様子、ドライバーのコメントなどが配信され、日本のみならず、多くの海外のスバルファンが視聴していた。

ドライバーは正式の参戦発表の前ながら、井口卓人、山内英輝選手が映し出され、例年通りのラインナップなのだろうと思われる。ドライブした両ドライバーも2021年仕様になった進化ポイントがしっかり確認できた様子を語った。

チームの澤田監督から2021年仕様のマシンの紹介が行われたが、配信を見ている視聴者のほとんどが2020年仕様を見ていないことから、2019年仕様からの変更点を主に紹介し、エアロの進化によりカナードの増加、前後フェンダーのダクトの様子、リアウイングの構造、タイヤホイールやブレーキのアップデート状況などが語られた。

面白い点ではリアトランクに後方を写すカメラとセンサーを設置して、後方から来るマシンの様子を車内でモニタリングできる機材のテストも行われていた。これは出走台数も多く、速度の違うマシンが多く走るニュルブルクリンク24時間レースならではの装備だろう。

辰己総監督は、「ニュルには会社が許してくれる限りは参戦し続けていきたい。そのことにより、量産車の開発も行われ、パーツの開発でもできることが多い。若い技術者がここで得る経験が今後の量産車の技術に役立つこともある」と参戦し続ける意義を語った。

最後にSTIの平岡社長が挨拶を行い、「未来に向けてSTIは挑戦し続ける」と熱い言葉を語り配信は終わった。

STIとしては国内はもちろん、レースの現場となるドイツや世界の情勢を考慮しながら、レースが開催されるとなれば参戦するための準備を行っている最中だという。世界情勢が良くない状況になれば参戦は断念することも、もちろん視野に入れているという。

スバルSTIモータースポーツの2021年参戦体制は2月22日に発表される予定だ。また、2021年のニュルブルクリンク24時間レースは今のところ、6月3~6日に開催予定となっている。

《雪岡直樹》

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