【マツダ MX-30 EV】竹内主査「さらに深化させた人馬一体の走り」…年500台を計画

マツダMX-30 EV MODEL
マツダMX-30 EV MODEL全 4 枚

マツダは1月28日、同社初の量産電気自動車(EV)である『MX-30 EV MODEL』を同日から国内販売すると発表した。国内向けMX-30としては2020年10月に発売したマイルドハイブリッド車(HV)に次ぐモデルで、年間500台の販売を計画している。

咋年9月に発売した欧州に続く市場投入となる。EV専用に開発した高剛性で低重心の骨格を採用し、バッテリーは容量35.5kWhのリチウムイオン電池としている。満充電からの走行距離は256km(WLTCモード)とそう長くないが、バッテリー生産時のCO2(二酸化炭素)排出などライフサイクルアセスメントを勘案し、環境負荷の抑制につながるよう容量を決めた。通勤や街中のショッピングといった日常用途を想定している。

モーターの最高出力は107kW。バッテリーは、8年間または走行16万kmまでについて充電容量70%以上の性能維持を保証していく。家庭での普通充電と、専用施設での急速充電に対応している。3グレードを用意し、価格(消費税込み)は451万円から495万円。今後、下肢に障がいがある人が運転できるモデルも商品化する計画だ。

オンラインの説明会で、MX-30の開発責任者である竹内都美子主査は、EVでのマツダらしい走りの追求について3点あるとし、「まずバッテリーパックを骨格に生かしたことによる非常に高剛性で低重心な骨格がもたらす乗り心地の良さ。次いで、この骨格を(車両挙動制御システムの)『エレクトリック G-ベクタリング コントリール プラス』などによって緻密に制御することで更に深化した”人馬一体”。さらにモーターペダルとモータートルクに連動した(人工の)サウンドによって乗る方に寄り添った意のままの走りの実現」と指摘した。

販売活動では、まだEVの普及が十分でなく技術も進化し続けていることなどに配慮し、4項目の顧客サポート策を講じる。(1)EVを長時間試乗体験してもらうための「1DAYモニター」、(2)疑問や不安などに応える無料の「EV専用ダイヤル」、(3)バッテリーの長寿命化に関するアドバイス(導入は今秋予定)、(4)残価設定型クレジットの採用―だ。

このうち、残価設定型クレジットは3年後の残価を、既存のすべてのマツダ車(登録車)と同じ55%に設定した。顧客は車両価格については45%分を3年間の割賦で支払いする。期間が長いプランもある。国内営業担当の田中浩憲執行役員は、「55%の残価はEVの設定としては破格といえる。月々の支払いを抑制し、お客様のEVライフをサポートしたい」と話している。

MX-30のこれまでの販売状況は、咋年9月に発売した欧州でのEVが約1万台、国内のマイルドHVは10月から年末までに3000台余りになっている。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  3. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  4. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  5. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る