JR東日本(東日本旅客鉄道)は2月9日、日産自動車などが出資するフォーアールエナジー(4R)の電気自動車(EV)の再生バッテリーを、踏切保安装置の電源に活用することを検討すると発表した。
JR東日本では、踏切のメンテナンス作業時など、一時的な停電時も動作を継続できるように踏切の制御を行う全ての踏切保安装置にバッテリーを設置している。今回、保安装置のバッテリーに、4Rが日産のEV「リーフ」に搭載されていた使用済みバッテリーを再生したものを活用することを検討する。
1月からフィールド試験を開始しており、試験後、常磐線と水戸線の踏切に試行導入する計画。
踏切に設置している従来型バッテリーと比べてEVの再生バッテリーは短時間でフル充電が可能となり、長期間使用できることからコストダウンにつながる。また、バッテリーの劣化を事前に把握することも可能で、適正な取替計画を立てることができる。
さらに、電気自動車の再生バッテリーを利用することで、バッテリー製造時に発生する温暖化ガス低減やコバルト、ニッケルといったバッテリー資源を効率的に使用できる。
JR東日本と4Rは、資源循環型社会の形成を目指し、再生バッテリーの鉄道設備への活用に向けて、今後も連携していく。