BMW M4クーペ 新型、MotoGPセーフティカーに 3月28日実戦デビュー

軽量なカーボンファイバー製ルーフ

標準仕様は6速MT+480hp

コンペティションは510hpに強化

サーキット向け「TRACK」モード

後席は取り外されて2シーターに

BMW M4 クーペ 新型のMotoGPセーフティカー
BMW M4 クーペ 新型のMotoGPセーフティカー全 31 枚

BMWの高性能車部門のBMW Mは3月9日、新型『M4クーペ』(BMW M4 Coupe)が、世界最高峰の二輪レース「MotoGP」の2021年シーズンのセーフティカーに起用されると発表した。

軽量なカーボンファイバー製ルーフ

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ベース車両の新型『4シリーズクーペ』と同様、縦長デザインのフロントグリルが採用された。ただし、グリルの内部は、新型4シリーズクーペのメッシュパターンから、新型M4クーペでは横バーを配した専用デザインに変更された。フレームレスのキドニーグリルと、その両側の大型エアインテークが空気の流れを最適化するとともに、高性能エンジンの冷却性を高めている。

フロントフェンダーには、エアダクトが追加された。前後バンパーやサイドシルは、エアロダイナミクス性能を追求した専用デザインだ。フロントバンパーの両サイドには、エアカーテンと一体化されたフリックが付き、高速域でのエアロダイナミクスを追求している。

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リアスポイラーや4本出しで直径100mmのMテールパイプを組み込んだディフューザーも装備される。エグゾーストシステムには、電子制御フラップが付き、スポーティなサウンドを発生する。軽量化のために、フィンを備えたカーボンファイバー製ルーフが採用された。オプションで、「Mカーボンエクステリアパッケージ」が選択できる。

標準仕様は6速MT+480hp

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パワートレインには、最新のBMW Mツインパワーターボテクノロジーを採用する。このエンジンは、「S58」型と呼ばれる直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボユニットだ。

BMW Mの他の高性能モデルと同様に、新型M4クーペには、2つのパフォーマンスレベルが用意される。標準仕様は、最大出力が480hp/6250rpm、最大トルクが56.1kgm/2650~6130rpmだ。トランスミッションは6速MT。BMWによると、純粋なパフォーマンス体験と、車両をダイレクトに操る感覚を好む顧客にとって、マニュアルトランスミッションモデルのバリエーションは、このセグメントでユニークなオファーになるという。

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動力性能は、0~100km/h加速が4.2秒、最高速が250km/h(リミッター作動)。オプションの「Mドライバーズパッケージ」では、最高速が290km/h(リミッター作動)に引き上げられる。

コンペティションは510hpに強化

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さらなる高性能を求める顧客には、「コンペティション」を設定する。直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力が510hp/6250rpm、最大トルクが66.3kgm/2750~5500rpmに高められた。トランスミッションは「ドライブロジック」を搭載した8速「Mステップトロニック」を組み合わせる。

動力性能は、0~100km/h加速が3.9秒、最高速が250km/h(リミッター作動)。オプションのMドライバーズパッケージでは、最高速が290km/h(リミッター作動)に引き上げられる。

BMW M4クーペ 新型BMW M4クーペ 新型

新型M4クーペにはまず、後輪駆動モデルが用意される。2021年夏以降、4WDの「M xDrive」が初設定される。M xDriveは通常状態ではFRを基本にしながら、路面状況や走行状態に応じて、4WDに変化する。

タイヤサイズは、フロントが275/40ZR18、リアが285/35ZR19。「Mコンパウンドブレーキ」は、フロントが6ピストン、リアがシングルピストンだ。前後ともに「アダプティブMサスペンション」が組み込まれる。

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サーキット向け「TRACK」モード

インテリアは、人間工学に基づいて最適化されたスポーツカーのコックピットとした。新開発の「Mスポーツシート」は、ファイングレインメリノレザー仕上げだ。オプションで、新しい「Mカーボンバケットシート」が選択できる。

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エンジン、シャシー、ステアリング、ブレーキシステムを設定するM専用のセットアップボタンが備わる。仕様に応じて、M xDrive、「ギアシフトアシスタント」、トラクションコントロールなどが、ステアリングホイールのMボタンで切り替えられる。

また、Mモードボタンにより、先進運転支援システム(ADAS)、メーターディスプレイ、オプションのヘッドアップディスプレイの設定をカスタマイズできる。この設定は、「ROAD」と「SPORT」の2種類のモードが標準だ。オプションの「M Drive Professional」を選択すると、サーキット向けの「TRACK」モードが追加される。

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後席は取り外されて2シーターに

この新型M4クーペが、世界最高峰の二輪レースのMotoGPの2021年シーズンのセーフティカーに起用される。MotoGPのセーフティカーのベースは、コンペティション仕様だ。セーフティカーとして使用できるようにするために、必要な変更が施された。

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具体的には、ライトバーの追加、点滅式のフロントライトへの変更、モータースポーツ仕様のクイックリリースボンネットラッチ、緊急時の電源遮断システム、排気システムの変更など。後席は取り外され、2シーター化され、ロールバーと4ポイントスポーツハーネスが組み込まれた。

BMW Mは2021年、セーフティカーのカラーリングに新しいアプローチを導入した。従来のクラシックなモータースポーツホワイトの代わりに、セーフティカーはMモデルの専用色、サンパウロイエローで塗装された。なお、新型M4クーペのセーフティカーは3月28日、カタールで決勝レースが開催されるMotoGPの2021年シーズン開幕戦で、実戦デビューする予定だ。

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《森脇稔》

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