ドライビングシミュレーターの市場規模、2025年には21億ドル到達か…熟練ドライバー不足で

BMWのシミュレーションセンター
BMWのシミュレーションセンター全 4 枚

ドライビングシミュレーターの市場規模は、2020年の15億ドルから年平均成長率7.2%で成長し、2025年には21億米ドルに達すると予測されている---。

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グローバルインフォメーションは、市場調査レポート『ドライビングシミュレーターの世界市場(~2025年)』(発行:MarketsandMarkets) の販売を3月9日より開始した。

レポートの項目は、用途(トレーニング、研究、試験)、車両タイプ(乗用車、トラック、バス)、シミュレータータイプ(トレーニングシミュレーター、高度運転シミュレーター)、トレーニングシミュレータータイプ、エンドユーザー、地域に別れる。

レポートによると、ドライビングシミュレーターの需要を牽引する要因は、高い事故率による熟練ドライバーへの需要、航空輸送の増加、高速鉄道プロジェクト、自律走行車への大規模な研究開発投資など。市場は先進国だけでなく、発展途上国でも成長しつつあるという。

ドライビングシミュレーターは、仮想環境を利用して、衝突を回避するための訓練を行なう技術だ。現在、鉄道、航空、自動車、船舶、防衛などの産業は、熟練したドライバー不足に直面している。事故の90%以上がヒューマンエラーに起因するものであり、ドライビングシミュレーターの必要性が高まっている。

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響で、2020年の職業訓練用ドライビングシミュレーター市場は前年と比較して縮小した。パンデミックの影響で各種職業訓練用シミュレーターの開発・導入が鈍化すると予想されている。パンデミックの影響を受け、市場シェアの高い国で、ドライビングシミュレーターの設置が減少しているという。

ドライビングシミュレーター市場での主要プレイヤーのうち、ECAグループ、クルーデン、コリース、トランサーブ、テクノトローヴ、SHレール、カシデロイアンなどはロックダウン中の生産を停止している。

ドライビングシミュレーターの中でも、トラックとバスのシミュレーターは最も急速な成長が予想されるセグメントだ。トラック用シミュレーターによって、運転技能を向上させるだけでなく、荷物の積み下ろし作業が正確になり、時間的制約の中での運行が期待できる。トラックは車種によってトランスミッションの構成がさまざまで、シミュレーターにはそれが反映されている。またブレーキングもトラックでは重要だ。

世界中で旅客輸送機器として重要な役割を果たしているのがバスだ。おもに短距離・中距離の移動に用いられ、定員は最大で300人ていどになるので、運転手のトレーニングは必須だ。バス用のシミュレーターにはトレーニング機能に加えて、テスト機能を備えるものもある。

例えばテクノトローヴのバス用シミュレーター「テクノSIM」は、実際のバスの操作系を模している。そして一般の旅客用バスのほか、マイクロバス、電気バス、スクールバスなもシミュレーションできる。テクノSIMでは緊急時シナリオも用意できる。

ドライビングシミュレーターをまた別のセグメントで分けると、高度運転シミュレーターの成長が速く、最大のセグメントになると予想される。ドーム型で、360度の視界をもつタイプだ。ドームは可動プラットフォームに支えられる。

フォード、ダイムラー、トヨタ、ホンダ、BMWといった自動車メーカーが研究開発用途で高度運転シミュレーターを導入している。たとえばBMWは1億ユーロを投資、2020年11月にドイツのミュンヘンにおいてシミュレーションセンターを開設した。自動運転の実現において、都市部での走行が大きなハードルとなっており、ドライビングシミュレーターの必要性は高い。

《高木啓》

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