メルセデスベンツ『EQS』、航続は最大770kmに…EVパワートレインを先行発表

モーターは最大出力523hpで最大トルク87.2kgm

バッテリーの蓄電容量は107.8kWhでEQCよりも26%大容量化

前面空気抵抗を示すCd値は量産車世界最高の0.206

メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ
メルセデスベンツ EQS のプロトタイプ全 11 枚

メルセデスベンツ(Mercedes-Benz)は4月3日、4月15日にデジタルワールドプレミアする予定の新型EV、『EQS』(Mercedes-Benz EQS)のパワートレインを先行発表した。

写真:メルセデスベンツ EQS

EQSはコンセプトカーの『ヴィジョンEQS』の市販バージョンとなる大型EVサルーンで、新型『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる。EQSは、ラグジュアリーカーおよびエグゼクティブセグメントのEVに、メルセデスベンツの新しい電動アーキテクチャの「EVA」を採用した最初のモデルだ。

EQSによって、ラグジュアリーセグメントの顧客は、スペースとデザインに関して、フル電動アーキテクチャのすべての利点を充分に活用できるという。例えば、1回の充電での航続は最大770km(WLTP計測)となり、EQSはこの点でも、Sクラスセグメントのサルーンのニーズを満たしているという。

モーターは最大出力523hpで最大トルク87.2kgm

欧州での発売当初、「EQS 450 +」と「EQS 580 4MATIC +」の2グレードが設定される予定だ。2WD(後輪駆動)のEQS 450 +は、リアアクスルに電動パワートレインの「eATS」を搭載する。4WDの「4MATIC」となるEQS 580 4MATIC +では、フロントアクスルにもeATSがレイアウトされる。

EQS 450 +の場合、モーターは最大出力333hp、最大トルク57.9kgmを発生する。EQS 580 4MATIC +の場合、モーターは最大出力523hp、最大トルク87.2kgmを引き出す。両グレードともに、最高速はリミッターにより、210km/hに制限される。NEDC(新欧州サイクル)による100km走行あたりの電力消費量(複合モード)は、EQS 450 +が19.1~16.0kWh、EQS 580 4MATIC +が20.0~16.9kWhと発表されている。

バッテリーの蓄電容量は107.8kWhでEQCよりも26%大容量化

4MATICには、トルクシフト機能が付き、フロントアクスルとリアアクスルの間で駆動トルクをインテリジェントかつ継続的に配分する。機械式の4WDよりも、優れたレスポンスを可能にしているという。 回生ブレーキは、ステアリングホイールのパドルシフトによって、ドライバーが3段階で調整できる。

EQSは、騒音や振動などのNVH性能に対する高い要求を満たすという。ローター内の磁石は、最適なNVH対策を施した。eATSは、特殊なフォームマットで覆われている。インバーターのカバーは、3つの金属とプラスチックの層で作られたサンドイッチ構造とした。ホワイトボディには吸音フォーム素材を多く使用。テールゲートの2つの仕切りがノイズを低減するという。

EQSには、エネルギー密度を高めた新世代のバッテリーが搭載される。 2種類のバッテリーのうち、大容量なのが蓄電容量107.8kWh仕様だ。『EQC』よりも約26%容量を増やしているという。もうひとつのバッテリーは、蓄電容量が90kWhとした。

前面空気抵抗を示すCd値は量産車世界最高の0.206

航続を高めるために、前面空気抵抗を示すCd値を0.206とした。メルセデスベンツによると、EQSは量産車として、世界最高のエアロダイナミクス性能を備えているという。この優れたエアロダイナミクス性能は、騒音を抑えて快適性を引き上げる効果も発揮する、と自負する

また、フラットなフロントガラスを装備しており、ルーフラインはクーペのような形状とした。エンジンではなくモーターを搭載するEVでは、冷却用の空気を取り入れる必要性が低いことから、フロントのルーバーは多くの場合で閉じられているという。

空力性能を追求したデザインのエアロホイールは、19、20、21インチサイズが用意されている。低転がり抵抗タイヤを組み合わせた。前後のホイールスポイラー、アンダーボディパネル、リフトとエアドラッグを最適化するリアスポイラーも装備されている。

《森脇稔》

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