ベントレーが再生可能燃料で初のレースへ…パイクスピーク2021

ベントレー・コンチネンタル GT3 パイクスピーク
ベントレー・コンチネンタル GT3 パイクスピーク全 8 枚

ベントレーは4月12日、2021年のパイクスピーク国際ヒルクライムに参戦するために開発したレーシングカー、『コンチネンタルGT3パイクスピーク』(Bentley Continental GT3 Pikes Peak)を発表した。

写真:ベントレー・コンチネンタル GT3 パイクスピーク

パイクスピーク国際ヒルクライムは、米国コロラドスプリングスで1916年から開催されており、世界で最も有名なヒルクライムレースとして知られる。競技は全長20kmのコースを一気に駆け上がり、タイムを競う。標高はスタート地点が2800mで、ゴール地点が4300mだ。標高差1500m、コーナー数156。内燃機関で駆動する車両は、ゴール付近では標高の高さに起因する酸素不足により、海抜0mと比べてパワーが約30%ダウンする。

ベントレーは2019年のパイクスピーク国際ヒルクライムに、『コンチネンタルGT』で参戦した。リース・ミレン選手のドライブにより、10分18秒488のタイムで駆け上がり、パイクスピーク国際ヒルクライムの市販車部門の新記録を樹立している。

ベントレーは2021年のパイクスピーク国際ヒルクライムに、今度はレーシングカーのコンチネンタルGT3パイクスピークで参戦する。ベントレーは、パイクスピークでのトリプルクラウン(3勝)を完成させるために、新記録を目指している。

混合燃料は化石燃料よりも温室効果ガスが最大85%削減される可能性

コンチネンタルGT3パイクスピークは、再生可能エネルギーのバイオ燃料で走行できるのが特長だ。エンジンはベントレーの実績のあるレーシングパワーユニットで、『コンチネンタルGT V8』用の4.0リットルV型8気筒ガソリンターボエンジンをベースにしている。エンジンのチューニングとバイオ燃料の使用により、パイクスピークの標高が高く酸素が不足する状態でも、エンジンが充分なパワーを発揮できるという。

また、マフラーはボディ側面に移設されており、排気管の短縮を可能にした。排気音はドラマチックなサウンドを生み出すという。

ベントレーの新しいプロジェクトでは現在、さまざまな混合燃料がテストされており、温室効果ガスが化石燃料よりも、最大85%削減される可能性があるという。ベントレーの顧客に持続可能な燃料を提供するという目標に先立ち、ベントレーが再生可能燃料で走る最初のレースが、パイクスピーク国際ヒルクライムとなる。

内燃エンジン車をできるだけ持続可能にするのが目的

ベントレーは中期経営戦略計画の「ビヨンド100」において、2026年までに全ラインアップをプラグインハイブリッド車(PHV)とフルEVに切り替え、2030年までにフルEVのみをラインアップすることを目指している。

ベントレーはビヨンド100計画により、次の100年も類まれな自動車を作り続けていく姿勢を明確に打ち出した。12気筒ガソリンエンジンの世界最多量産自動車メーカーが、今後10年で内燃エンジンを搭載しない車を生産するメーカーへと進化し、持続可能なラグジュアリーモビリティのリーダーとして生まれ変わるという。

内燃エンジン搭載のベントレーは、今後9年間生産される。ベントレーの新しいプロジェクトでは、革新的な燃料技術を使用して、内燃エンジン搭載車をできるだけ持続可能にすることを目的としている。ベントレーがこれまでに生産した車両の80%以上が現役のため、再生可能燃料を使用することにより、顧客は所有するベントレー車を、今後数年間責任を持って楽しむことができるという。

ベントレー史上最大のリアウィング

コンチネンタルGT3パイクスピークでは、ベントレー史上最大のリアウィングが装着された。トランスアクスルギアボックスの周囲には、効率的なリアディフューザーが付く。この後部のエアロダイナミックパッケージは、フロントの2プレーンスプリッターによってバランスが取られており、さらに別のダイブプレーンも車体側面に取り付けられた。

さらなる変更として、リアウィンドウの代わりに冷却用エアスクープが装着された。ドライバーのリース・ミレン選手が、パイクスピークのコース上でセクタータイムを確認できるように、ステアリングホイールの隣のロールケージには、ストップウォッチが取り付けられている。

《森脇稔》

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