ZF、自動運転向け4Dフルレンジレーダー生産へ…4次元で車両の周囲を認識

ZFの自動運転向け4Dフルレンジレーダーの作動イメージ
ZFの自動運転向け4Dフルレンジレーダーの作動イメージ全 2 枚

ZFは4月13日、中国の自動車メーカーの上海汽車集団(SAIC)との間で、自動運転向けの「4Dフルレンジレーダー」技術に関する生産契約を締結した、と発表した。

写真:ZFの自動運転向け4Dフルレンジレーダー

ZFの4Dフルレンジレーダーは、高さを含む4次元(項目)で車両の周囲を認識し、カメラやLiDARなどの光学センサーと同様の機能を実現する。これらの技術を組み合わせることで、高解像度レーダーは、部分自動運転から、レベル4を含む高度な自動運転機能に必要な安全性と信頼性を提供するという。

4Dフルレンジレーダーは、距離、速度、水平角、仰角の4 次元で高解像度の情報をもたらす。仰角が追加されたことで、より高いレベルの交通状況の3Dイメージが生成でき、速度情報もより詳細になるため、高解像度での環境センシングが可能になるという。このデータは、例えば、高速道路上の橋梁下の場合でも渋滞車両の終わりを早期に検出し、ブレーキをかけたり、道路の端を検出し、追越し可否を判断したりする場合に役立つという。

4Dフルレンジレーダーは、通常12チャネル(3つの送信機、4つの受信機)しかない中距離用レーダーに比べ、より高解像度での認識が可能。ZFの4Dフルレンジレーダーは、4つのモノリシック・マイクロ波集積回路(MMIC)チップを組み合わせることで、チャンネル数は16倍に増え、合計192チャネルが使用可能という。

4Dフルレンジレーダーの高い情報密度により、詳細な物体認識が可能になる。例えば、一般的な自動車用レーダーの場合、歩行者からのデータポイントが1つか2つであるのに対し、約10のデータポイントを受信し、各測定ポイントで測定対象の速度を記録するため、より正確な情報が得られる。 また、個人の手足の動きを認知できるため、歩行者が歩いている方向を認識するための用途も考えられる。

ZFの自動運転向け4Dフルレンジレーダーは、±60度の開口角で、都市での低速運転から田舎道や高速道路での運転まで、幅広い状況に対応できるよう設計されている。また、350mの距離での認識は、現在の最先端技術を上回るものになるという。なおZFは2022年から、SAIC向けの4Dフルレンジレーダーの生産を開始する予定、としている。

《森脇稔》

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