自工会 豊田会長「カーボンニュートラルでは自動車産業をペースメーカーに」

会見する豊田章男自工会会長
会見する豊田章男自工会会長全 5 枚

日本自動車工業会の豊田章男会長は4月22日にオンラインで記者会見し、日本でのカーボンニュートラルの実現に向けては「自動車産業をペースメーカーにしていただきたい」と述べ、対応に必要な技術開発などで先導的な役割を果たす考えを表明した。

[資料:日本の次世代自動車の普及目標と現状]

自動車が素材や燃料など幅広い産業と連携する「総合産業」であることからも、「全産業や全国民の取り組みが必要なカーボンニュートラルでの役割を、果たしていきたい」と述べた。その推進に当たっては「ゴールはあくまでもカーボンニュートラルであり。(自動車の販売規制などで)順番を間違えないようにしていただきたい」と、政府に注文した。

海外では10年以内にもガソリン車などエンジン車の「販売禁止」といった措置を講じる国もあり、既存技術車の規制ありきといった姿勢に危惧を示した。エンジン車については、水素とCO2(二酸化炭素)を元にしたカーボンニュートラルの液体燃料である「e-fuel」(イーフューエル)といった新技術の存在も指摘したうえで、「e-fuelを既存のガソリン車に使えば、(環境負荷は)ハイブリッド車(HV)並みになる。HVに使えばプラグインハイブリッド車(PHV)並みに、またPHVに使えば電気自動車(EV)並みになる」と指摘、内燃機関の役割も十分にあるとの見解を述べた。

カーボンニュートラル推進ではもっぱら、新車をEVなどによって電動化するといった対策が注目されているが、豊田会長は「日本では7800万台の保有車両があるものの、電動化比率は1割強でしかない。本来の意味のカーボンニュートラルを進めるには保有車両への対策も必要」と指摘した。

また、カーボンニュートラルに向けた取り組みは、再生エネルギーの多寡など国ごとの事情を配慮する必要があると強調したうえで、自動車産業としては「『サスティナブル&プラクティス』をキーワードに取り組みたい」と語った。持続可能性と実用性を重視していくものだ。

一方、コロナ禍によって開催が注目されていた今年の東京モーターショーについては「中止を決定した」と、明らかにした。オンラインによる開催等も検討したものの「リアルで見ていただきたいとのこだわりがある」と、中止の理由を述べた。
東京モーターショー2019東京モーターショー2019

《池原照雄》

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