GW中の鉄道減便、平日朝の人流抑制に効果なし…赤羽大臣「夜の人流は抑えられている」

ゴールデンウィークの減便前、4月26日の中央線快速。結果的に減便前と変わらぬ混雑に見舞われ、今後の人流抑制に課題を残した。
ゴールデンウィークの減便前、4月26日の中央線快速。結果的に減便前と変わらぬ混雑に見舞われ、今後の人流抑制に課題を残した。全 3 枚

赤羽一嘉国土交通大臣は5月11日に開かれた定例会見で、緊急事態宣言発出に伴なうゴールデンウィーク中の鉄道減便について、記者の質問に答えた。

JR東日本をはじめとする、東京都内を営業エリアに持つ各鉄道事業者は、東京都への3度目の緊急事態宣言発出を受け、朝時間帯を中心とした減便をゴールデンウィーク中の平日に実施した。

しかし、初日の4月30日には一部の路線で想定以上の混雑が発生したことから、赤羽大臣は「混乱や過度の混雑が発生すると懸念される場合には柔軟な対応を取る」という注意喚起を各鉄道事業者へ行ったという。

さらに5月6日には、JR東日本で減便ダイヤを等間隔にするなどの対応が採られたものの、中央線や京浜東北線、山手線などの主要線区で、朝時間帯ピーク時の混雑がゴールデンウィーク前の平日の水準に戻っていたことが判明。JR東日本ではそのことを踏まえ、5月7日に急遽、減便を解除した。

今回の減便は、東京都がゴールデンウィーク中の人流抑制を目的に、各鉄道事業者へ要請していたことによるもので、政府としても検討を要請。経済団体に対しても時差出勤やテレワークの実施を要請したいう。

しかし、結果的に期待した効果を得られなかったことに対して赤羽大臣は「おそらく4月30日、5月6日、この両日は特に、連休が始まる前、1日から5日の後の最初の平日であり、なかなかテレワークという状況ではなく、一部のところでは朝のピーク時間帯について、混雑が起こってしまった」と述べ、テレワークが想定以上に機能していなかったという認識を示した。

一方で、終電繰上げにより夜の人流を相当抑えることができたことを表す数字も出ていることから、鉄道減便に対する評価を一概に述べる段階ではないとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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