5G時代のコネクティッドロジスティクス…『物流DXネットワーク』

『物流DXネットワーク』
『物流DXネットワーク』全 1 枚

『物流DXネットワーク』
ビジネスパーソンのための〈コネクティッドロジスティクス〉の基礎知識
共著:鈴木邦成/中村康久
発行:NTT出版
定価:2420円
ISBNコード:978-4-7571-2386-1

物流の大変革がはじまっている。DXで物流はどう変わるか? DXとはデジタルトランスフォーメーションのこと。ITの普及により、人々の日常生活や企業活動が大きく変わりつつある。物流業界も例外ではない。何が変わり、どんな可能性が開けるのか---。

物流エコノミストの鈴木邦成(すずき・くにのり)とコネクティッド・ロジスティクスでは先進的な企業、ユーピーアールのCTOである中村康久(なかむら・やすひさ)による物流DXガイドだ。

通信が5G時代になると、モノ ・情報・ キャッシュの流れが、AI/IoTとのリアルタイムリンクのもとに活用され、その活用領域も広がる。物流業界も効率性が高まり、まったく新しい未来が期待されている。

すなわち5G時代には「クラウドを通して得られるビッグデータにより制御された、モノの流れと情報の流れ、さらにはキャッシュフローがAI、IoTとのリアルタイムリンクのもとに、迅速にムダなく、かつ戦略的に管理、活用されていく」(本書より)ことになるという。

勘と経験に頼っていたようなところもある物流が、リアルデータに基づく「データドリブンエコノミー」による「コネクティッドロジスティクス時代」を迎えるのだ。そのトレンドを解説するのが本書だ。

対象読者は、物流・ロジスティクス領域に関わるSEやICT技術者、モバイルサービス、サプライチェーンや物流システムに関わるビジネスマン、学生。5G時代のコネクティッドロジスティクスについて、AIやモバイル技術の発達を織り込みながら、理解を深める。

本書の体裁は、見開き2ページで1項目を解説するようになっていて、右ページがテキスト、左ページがおおむね図版となっている。1項目ずつ理解を進められるし、また事典のような読み方もできる。全体構成は以下の通り。

第1章 コネクティッド社会を支える技術と発展シナリオ
第2章 コネクティッド5G技術
コネクティッド社会の到来とロジスティクスの変化を解説する。5Gについてはロジスティクスの視点から解説。

第3章 物流DXとコネクティッドサプライチェーンを取り巻く環境
第4章 ニューノーマル時代の物流・ロジスティクスの進化
5G時代における流通の効率化と高度化の道筋を示す。

第5章 可視化の進むコネクティッド時代の物流DXネットワーク
ロジスティクスについて「可視化」をキーワードに解説。

第6章 コネクティッド化するロジスティクス
第7章 物流不動産ビジネスの隆盛
第8章 IoTの主役、パレット・物流容器
具体的なビジネスモデル、施設、ツールを紹介。

第9章 業界別コネクティッドロジスティクス事情
第10章 コネクティッド時代の3PL
第11章 販売流通領域における新潮流
コネクティッドロジスティクスにたいする業界ごとの温度差、物流業界が顧客に示せるビジネス姿勢、商流と物流の融合が進む小売業など解説。

第12章 ニューノーマル時代に加速するコネクティッドロジスティクス
今後のトレンド。ウィズコロナを念頭に置いて概観する。

《高木啓》

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