レゴブロックで実物大ランボルギーニ…シアンFKP37 を40万ピースで作る

開発と組み立て作業に8660時間

実車と同じくY字型ヘッドライトと六角形テールライトが点灯

実車は0~100km/h加速2.8秒以下で最高速350km/h以上

ランボルギーニ・シアン FKP37 をLEGOブロックで再現した実物大レプリカ
ランボルギーニ・シアン FKP37 をLEGOブロックで再現した実物大レプリカ全 22 枚

ランボルギーニとレゴグループは6月8日、40万ピースを超えるレゴブロックを使用して、『シアンFKP37』(Lamborghini Sian FKP 37)の実物大レプリカを製作した、と発表した。

開発と組み立て作業に8660時間

「LEGO Technic」は2020年、シアンFKP37の8分の1サイズのスケールモデルを発売した。これに続く今回の実物大レプリカでは、世界限定63台のシアンFKP37をより大きなスケールで再現している。

シアンFKP37の実物大レプリカに使用されたLEGOブロックは、このプロジェクトのために特別に成型された20種類を含めた154種類。総重量2200kgのレプリカモデルは、シアンFKP37のサイズをミリ単位で再現し、そのデザインを細部に至るまで忠実に表している。

両社のコラボレーションには、デザイナー、エンジニア、テクニシャンの15名から成るチームが参加し、開発と組み立て作業には8660時間が費やされた。作業はチェコ共和国のクラドノにあるLEGOのモデル生産工場で行われ、実物大モデルを作製しているエンジニアと協力して作業を進めたという。

実車と同じくY字型ヘッドライトと六角形テールライトが点灯

完成したレプリカは、シアンFKP37の実車と同じ全長4980mm、全幅2101mm、全高1133mm。ボディパネルは、ランボルギーニのデザイン言語のひとつ、六角形へのオマージュを表し、六角形にかたどられたLEGO Technicの専用パーツが複雑に結合して構成されている。

イタリア・ボローニャ地方の方言で「閃光」「稲妻」を意味する「シアン」の名前の由来にも敬意を表し、LEGO Technicのブロックのみで組み立てられたライトとボディに沿って流れる稲妻のデザインとなっている。

実車と同じくY字型のヘッドライトと六角形のテールライトが点灯・消灯する様子を反映させた。コックピット内も、ランボルギーニのエンブレムとイタリア国旗をあしらったステアリングホイール、ダッシュボードのコントロール、レーシングシートがレゴブロックで細部まで再現された。

今回、レゴグループでは、大型モデルとして初となるペイントブラシ効果のUVカラー塗料を使用して、塗装作業を行った。LEGO Technicのスケールモデルと全く同じ色の塗装は、ランボルギーニの塗装工程で行われたという。

レゴグループ初となったバーチャルアンベールイベントでは、仮想空間に設けられたレゴのワークショップに、実物大モデルが再現され、ランボルギーニとレゴのファンは、フルスケールバージョンを間近で見ることができた。

さらに、8分の1サイズのスケールモデルの運転席に座り、バーチャルでフルスケールモデルを体験できるようにした。仮想空間で運転席に座ったまま、この実物大モデルを生み出したランボルギーニとレゴグループのデザイナーの話を聴くことができたという。

実車は0~100km/h加速2.8秒以下で最高速350km/h以上

実車のシアンFKP 37のミッドシップには、『アヴェンタドールSVJ』用の6.5リットルV型12気筒ガソリン自然吸気エンジンをチューニングして搭載する。チタン製の吸気バルブを採用するなどして、最大出力は785hp/8500rpmに引き上げられた。

48Vのモーターは、ギアボックスに組み込まれ、最大出力は34hpとなる。エンジンとモーターを合わせたシステム全体で、819hpのパワーを引き出す。これにより、0~100km/h加速は、史上最速のランボルギーニとなる2.8秒以下、最高速は350km/h以上のパフォーマンスを可能にする。

電気エネルギーの蓄電には、リチウムイオン電池ではなく、スーパーキャパシタを使用する。『アヴェンタドール』で最初に実用化されたスーパーキャパシタだが、シアンでは10倍の電力を蓄電できる設計とした。

ランボルギーニによると、同じ重量のバッテリーよりも出力は3倍強力で、同じ電力を生成するバッテリーよりも3倍軽量という。スーパーキャパシタは、コックピットとエンジンの間の隔壁に配置され、前後の重量配分に配慮している。

シアンFKP 37には、高度な回生ブレーキシステムが搭載されている。車両がブレーキをかけるたびに、スーパーキャパシタにエネルギーが蓄電される。蓄えられたエネルギーは、すぐに利用可能なパワーブーストとなり、ドライバーは130km/h以下の領域において、加速時にトルクを増加させることができる。

ランボルギーニによると、加速は10%以上速くなるという。具体的には、30~60km/hの加速は、アヴェンタドールSVJ に対して0.2秒短縮。70~120km/hの加速は、アヴェンタドールSVJ に対して1.2秒短縮している。

なお、シアンFKP 37は、ランボルギーニが創業した1963年にちなんで、限定63台を生産する予定だが、すでに完売している。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  5. トヨタ RAV4 新型の競合は? 価格帯別にライバルを予想する
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  3. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る