ワイルドすぎるスバル WRX STI、ヒルクライムに挑む…グッドウッド2021に参加予定

スバルラリーチームUSAのトラビス・パストラーナ選手

フルカーボン製のボディに変更されたWRX STI

1190kgの軽量ボディに862hpのボクサーエンジン

ニューヨークとロサンゼルスの両モーターショーにも出展

スバル WRX STI のワンオフモデル
スバル WRX STI のワンオフモデル全 7 枚

SUBARU(スバル)の米国部門は6月10日、トラビス・パストラーナ選手が人気映像『ジムカーナ』シリーズで操った『WRX STI』のワンオフモデルが、「グッドウッドフェスティバルオブスピード」のヒルクライムなど、世界のイベントに参加すると発表した。

写真:スバル WRX STI のワンオフモデル

スバルラリーチームUSAのトラビス・パストラーナ選手

「フーニガン」(Hoonigan)が制作する『ジムカーナ』ビデオシリーズはこれまで、ラリードライバーのケン・ブロック選手を起用し、神業ともいえるドライビングテクニックを披露してきた。ケン・ブロック選手の後を受け継いだのが、スバルモータースポーツUSAのドライバー、トラビス・パストラーナ選手だ。

トラビス・パストラーナ選手は1983年、米国で生まれた。もともと、2輪のフリースタイルモトクロスの選手だったが、1999年に米国の人気スポーツ番組『X-GAMES』で金メダルを獲得し、一躍有名になった。

2003年から4輪ラリー活動をスタートさせ、2006年にスバルラリーチームUSAに加入した。2008年には、ラリーアメリカで3度目のドライバーズタイトルを決めるなど、現在もスバルモータースポーツUSAで活躍中。命知らずのチャレンジャーとしても知られ、2輪による宙返りなど、さまざまなギネス記録を持つ。スバル WRX STI のワンオフモデルスバル WRX STI のワンオフモデル

フルカーボン製のボディに変更されたWRX STI

スバルは、トラビス・パストラーナ選手の『ジムカーナ』シリーズへの起用に合わせて、『WRX STI』のワンオフモデルを製作した。スバルモータースポーツUSAとテクニカルパートナーのバーモントスポーツカーによって、ラリー、ラリークロス、ヒルクライム、ロングジャンプでの経験を生かしながら開発は行われた。その目的は、従来の『ジムカーナ』シリーズとは異なるスタントを実行することにあったという。

WRX STIのワンオフモデルでは、車体をフルカーボンに変更した。ワイルドに見えるカーボンファイバー製のボディパネルは、風洞実験で検証された。これは、『ジムカーナ』シリーズ向け車両としては初めての取り組み。空中での安定性を確保するとともに、地上で最大のダウンフォースを獲得するのが狙いだ。大型のアクティブリアウィングも、空中ジャンプスタントのシーンで、車両の姿勢を保つことに貢献したという。

1190kgの軽量ボディに862hpのボクサーエンジン

スバルの水平対向エンジンはカスタムメイドされており、エンジンの真上のボンネットから、エグゾーストパイプが顔を出す。このエンジンは、競技仕様となっており、排気量は2.3リットルに拡大された。スバルモータースポーツUSAチームのラリークロスプログラム向けをベースにカスタムビルトされたブロックとヘッドが使用され、最大出力は862hp、最大トルクは91.8kgmを引き出す。このエンジンは8000rpmまで許容する。

高速ジャンプでの離着陸や、mm単位のドリフトコントロールを可能にする幅広い調整機能を備えたロングストロークサスペンションは、数十年に渡るスバルのラリーでのノウハウが生かされているという。

車両は、ホワイトボディにロールケージを組み込む手法で組み上げられ、車両重量は1190kgに抑えられた。市販モデルのWRX STIに対して、360kg以上の軽量化を果たした。この結果、パワーウェイトレシオは1.38kg/hpを達成している。

ニューヨークとロサンゼルスの両モーターショーにも出展

このWRX STIのワンオフモデルが7月8~11日、英国で開催される予定のグッドウッドフェスティバルオブスピードのヒルクライムなど、世界のイベントに参加する。グッドウッドフェスティバルオブスピードに続いては8月13~15日、米国で開催されるワシントンヒルクライムにも参戦する。

また、8月19~29日は、ニューヨークモーターショー2021、10月17日にはカリフォルニア州で開催されるスバルファン感謝祭「Subiefest」、11月17~28日にはロサンゼルスモーターショー2021に出展する予定だ。

トラビス・パストラーナ選手は、「この車を最初にテストした時から、『ジムカーナ』以外にも使えると思っていた。強力なパワーとダウンフォース、シャシーとサスペンションのテクノロジーを実際に活用できるヒルクライムがぴったり」と語っている。

《森脇稔》

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