関西の鉄道、相次いで台車亀裂…南海の通勤用電車とJR西日本のレール運搬車

亀裂は6月14日の定期検査中に発見。1両2台車に3カ所の亀裂(長さ約205mm、約160mm、約45mm)が確認された。
これを受けて南海では、6月29日までに目視のほかに、磁気を利用して微細な傷や傷近傍3mm程度にある傷を検出する「磁粉探傷検査」を加えた緊急点検を行なった結果、2両2台車に3カ所の亀裂(長さ約190mm、約140mm、約130mm)を確認したという。
南海では原因を調査中だが、「近畿運輸局に報告のうえ、台車メーカーによる補修を実施し、安全を確認しております」としている。
今後は類似構造の台車も点検する一方、同形式または類似形式の台車に対しては、原因が判明するまで4年に1度行なっている磁粉探傷検査を2年に1度行なうとしている。
一方、JR西日本でも7月1日、「チキ5500形」と呼ばれるレール運搬用貨車(長物車)の台車枠溶接部分に長さ約105mm、深さ約9mmの亀裂が発見されたと発表。こちらも原因を調査中としており、目下、対策が検討されている。
《佐藤正樹(キハユニ工房)》