日産 フロンティア 新型、生産開始…ミッドサイズピックアップ 今夏北米発売へ

「ダットサントラック・ハードボディ」から着想を得たデザイン

オフロードモード付き「日産インテリジェントアラウンドビューモニター」

最大出力310psの3.8リットルV6に9速AT

日産 フロンティア 新型
日産 フロンティア 新型全 23 枚

日産自動車の米国部門の北米日産は7月15日、ミッドサイズピックアップトラックの新型『フロンティア』(Nissan Frontier)の生産を、ミシシッピ州キャントン工場で開始した、と発表した。今夏、北米市場で発売される予定だ。

新型フロンティアは、米国市場で日産が60年以上もの間培ってきたピックアップトラックの経験を生かし、パワーや性能だけでなく実用性や操縦安定性、最新のテクノロジーを兼ね備え、仕事とアドベンチャーのどちらにも活躍するモデルとして開発された。

北米日産は、米国市場の製品ラインナップの変革を進めている。持続的な成長と安定的な収益の確保を目指す事業構造改革「Nissan NEXT」を牽引する新型車の1台が、新型フロンティア。この新型フロンティアを含めて、20か月のうちに10の新型モデルを発表する計画だ。

「ダットサントラック・ハードボディ」から着想を得たデザイン

日産 フロンティア 新型日産 フロンティア 新型

アグレッシブでモダンなスタイルと、日産を象徴するモデルである「ダットサントラック・ハードボディ」から着想を得たデザインを組み合わせている。

インターロッキングデザインの新開発ヘッドライトと堅牢さを表すグリル、はっきりとした輪郭のフードを備えた力強いフロントエンドが特徴だ。また、悪路に対応した地上高を備える。重厚な垂直状フェンダーは、力強さを強調するデザインだ。リア部分は、機械で削り出されたような立体的な形状のテールランプを採用している。

日産 フロンティア 新型日産 フロンティア 新型

新型フロンティアのボディカラーは、バックカントリーで見られるトレイルギアから着想を得て、タクティカルグリーンメタリックを用意した。この他、頑丈なエクステリアを引き立てるボールダークグレーパールなど、合計9種類を用意している。

オフロードモード付き「日産インテリジェントアラウンドビューモニター」

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インテリアは、実用的かつモダンな雰囲気を追求した。各種情報を映し出す7.0インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイは、走行する場所を問わず、ドライブをサポートする。

新しいセンタークラスターは、シンプルで直感的な操作ができるよう、ドライバーや乗員にとって使いやすいデザインとした。遮音材の追加やフロントドアの遮音ガラスによって、車内に入り込むノイズを低減。疲労感を軽減させる「ゼログラビティシート」によって、快適に長距離ドライブを楽しむことができるという。

日産 フロンティア 新型日産 フロンティア 新型

日産の米国向けモデルでは初となるオフロードモードを備えた「日産インテリジェントアラウンドビューモニター」を搭載する。オフロードモードは「4LO」を選択して低車速で走る際に、車外に設置された4台のカメラ映像によって上空から車を見下ろしているかのような映像をディスプレイに映し出し、オフロード走行を支援する。

最大出力310psの3.8リットルV6に9速AT

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パワートレインは、最大出力310psを生み出す直噴3.8リットル V型6気筒ガソリンエンジンだ。9割以上の部品が新開発または改良された。トランスミッションは、9速ATを組み合わせる。新しいトランスミッションは、ロックアップ領域の拡大、レスポンスの高い電動油圧システム、長いインプットシャフトを採用することで、素早くダイレクトなシフトレスポンスを追求した。従来型の5速MT比で、ギアレンジは99%拡大しているという。

また、油圧パワーステアリングをチューニングし、ステアリング中立付近フィーリングを改善することで、長距離ドライブ時の疲労を低減させる。さらに、ステアリングギア比を16%クイックにすることで、少ないステアリング操作でもレスポンスの良いハンドリングを実現しているという。

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サスペンションは、オンロード、オフロードで乗り心地とハンドリングを追求した。新開発の油圧キャブマウントが、走行時のキャビンの振動を80%低減する。クラスでは唯一となるウレタン製のバンプラバーによってダンピングを制御する。大径化されたフロントのスタビライザーとリアスタビライザーが、車体のロールを軽減しトラクションを向上させる。

新型の4WDモデルは、2WD/4HI/4LOモードを備えた電子制御のパートタイム式のシフトオンザフライ4WDシステムを搭載する。また4輪リミテッドスリップ制御によって、滑りやすい路面でもトラクションを確保した。2WDモデルも含めた全車に「ヒルスタートアシスト」を標準装備するとともに、4WDモデルは「ヒルディセントコントロール」も標準装備している。

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《森脇稔》

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