三菱自 池谷副社長「北米アウトランダーで大幅な業績改善」…通期営業利益は400億円に上方修正

三菱 アウトランダー 新型(北米仕様)
三菱 アウトランダー 新型(北米仕様)全 4 枚

三菱自動車工業は7月27日、2022年3月期の第1四半期(4~6月期)連結決算をオンラインで発表した。新モデルの貢献などで営業利益は106億円(前年同期は533億円の赤字)を確保し、5四半期ぶりに黒字転換した。好調な出足で、通期予想は上方修正した。

第1四半期累計のグローバル販売は、前年同期比66%増の23万台と大幅に回復した。主力のASEAN地域が2.4倍の5万8000台となったほか、新型『アウトランダー』を4月に投入した北米が2.3倍の3万9000台となり、回復をけん引した。日本は36%増の1万5000台だった。

営業損益段階では販売台数増による増益影響が297億円にのぼった。前期に取り組んだ構造改革による効果も107億円の増益要因となった。為替レートは1ドル110円で前期比2円の円安となるなど大半の通貨が円安で推移し、118億円の増益に寄与した。

純利益は61億円(前年同期は1762億円の赤字)となり、四半期では2年ぶりに黒字転換した。売上高は88%増の4319億円と、販売の回復で大幅増収になった。22年3月期通期の業績予想は、グローバル販売を前回見通しから1万台上方修正の96万7000台(前期比21%増)に上方修正した。営業利益は従来比で100億円増額の400億円(前期は953億円の赤字)、純利益は50億円増額の150億円(同3123億円の赤字)に上方修正した。

会見した池谷光司代表執行役副社長(CFO)は第1四半期の業績について「北米のアウトランダーの成功や前期の構造改革により、大幅な業績改善ができた。営業利益率は2.5%まで改善している」と評価した。

一方、通期の業績予想についてはコロナ禍や半導体不足などで「引き続き不安定であり、第2四半期以降は従来計画を据え置いている。修正計画の達成に全力を尽くす」と述べた。半導体不足による生産への影響も通期で4万台とした期初見通しを据え置いている。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. どこだ? 日産が7工場を閉鎖予定---可能性のある工場すべてをリストアップした
  2. 地面が光る「埋込型信号」が日本初導入、「横断歩道がわかりやすくなった」効果に期待
  3. もしも流行の「2段ヘッドライト」がなかったら…!? 一流デザイナーが斬新なフロントマスクを提案
  4. トランプ関税に「ジタバタしない」姿勢のトヨタも、米国市場で7月1日から値上げ[新聞ウォッチ]
  5. 東京外環道、千葉県内の4つのインターチェンジがETC専用に…9月2日から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る