VW ゴルフ 新型、「R」と「GTI」の違い---ブランド大使が試す

ゴルフGTI新型は241hpターボにFFの組み合わせ

ゴルフR新型は315hpターボに4WDの組み合わせ

「フォーミュラドリフト」を2度制したタナー・ファウスト氏

フォルクスワーゲン・ゴルフ R 新型と ゴルフ GTI 新型
フォルクスワーゲン・ゴルフ R 新型と ゴルフ GTI 新型全 29 枚
フォルクスワーゲン(Volkswagen)は7月27日、新型『ゴルフR』と新型『ゴルフGTI』の米国仕様車を、「フォルクスワーゲンR」のブランド大使、タナー・ファウスト氏がドライブする映像を公開した。

2022年モデルとして米国市場に導入される予定の新型ゴルフは、米国ではゴルフGTIとゴルフRの2つの高性能モデルのみになる。

◆ゴルフGTI新型は241hpターボにFFの組み合わせ

新型ゴルフGTIには、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを搭載する。米国仕様の場合、最大出力は241hp、最大トルクは37.7kgmを獲得する。従来型に対して、最大出力は13hp引き上げられた。

米国仕様のトランスミッションは、6速MTと7速デュアルクラッチの「DSG」が選択できる。駆動方式はFFで、電子ディファレンシャルロックの「XDS」が装備された。最高速は250km/h(リミッター作動)となる。

新しいドライビングダイナミクスシステムとして、「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を採用した。これは、XDS機能と、調整式ダンパーの横方向の入力の両方を制御するものだ。これにより、快適性重視の設定と、スポーティな乗り心地重視の設定までの幅が大きく広がり、その結果、動力特性が大幅に強化されているという。

「DCC」と呼ばれるアダプティブシャシーコントロールも、FF車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークの実現を支援するシステムだ。DCCは、ステアリング、ブレーキ、アクセル操作といったさまざまな要素を考慮しながら、路面と走行状況に対して断続的に反応する。ドライバーは、走行モードを選択することで、車両の挙動を希望通りに調整することができる、と自負する。各ホイールにおける必要な減衰力は瞬時に計算され、4本のショックアブソーバーを調整する。その結果、DCCは常に高いレベルの快適性を提供し、ビークル・ダイナミクス・マネージャーと連携することで、理想的な動力性能を発揮するという。

◆ゴルフR新型は315hpターボに4WDの組み合わせ

新型ゴルフRには、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンを専用チューンして搭載する。シリンダーヘッドにターボチャージャーへの水冷排気ガスルートが組み込まれたほか、デュアルカムシャフト調整機能付きの可変バルブタイミングなど、新しいテクノロジーを採用した。この結果、米国仕様の場合、最大出力は315hpと、従来型よりも27hp強化された。

米国仕様のトランスミッションは、6速MTと7速デュアルクラッチのDSG。最大トルクは7速DSGが40.8kgm、6速MTが38.7kgmを獲得する。最高速は250km/hでリミッターが作動する。

新型ゴルフRには、「Rパフォーマンス・トルク・ベクタリング」を備えた最新の「4MOTION」を採用する。最新の4MOTIONシステムは、エンジンの出力を4つの駆動輪に配分する新しいコントロール機能を持つ。新型では、エンジンの駆動力を、フロントアクスルとリアアクスルの間だけでなく、後輪の左右の間でも可変配分できるようになった。これにより、とくにコーナリング時の敏捷性を大幅に向上させているという。

2つのマルチプレートクラッチを備えたリアディファレンシャルを採用しており、リアトルクの最大100%を左右の後輪に分配することができる。このシステムは、速度やパワー、ヨーなどに基づいて、車輪間で動力を配分する。コーナーでは、システムは数ミリ秒でカーブの外側のホイールにより多くのパワーを振り向けることができるという。

新開発の4WDシステムは、「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」を介して、電子ディファレンシャルロックの「XDS」や、アダプティブシャシーコントロールの「DCC」などと、初めて緊密に連携するようになったという。

◆「フォーミュラドリフト」を2度制したタナー・ファウスト氏

フォルクスワーゲンは、新型ゴルフRと新型ゴルフGTIの米国仕様車のサーキット走行映像を公開した。ドライバーには、フォルクスワーゲンRのブランド大使、タナー・ファウスト氏を起用している。舞台は、米国カリフォルニア州のウィロースプリングス・インターナショナル・レースウェイだ。

タナー・ファウスト氏は、米国出身のレーシングドライバー、スタントマン、プレゼンター。4度のラリークロスチャンピオンで、2019年にフォルクスワーゲン『ビートルR』でタイトルを獲得した。また、「フォーミュラドリフト」で2度のチャンピオンに輝き、「Xゲーム」で4個の金メダルを獲得している。

また、タナー・ファウスト氏は、新しいフォルクスワーゲンR車のチューニングや認証プロセスにも参画している。なお、フォルクスワーゲンが公開した映像では、タナー・ファウスト氏が新型ゴルフRで、華麗なドリフト走行を披露している。

《森脇稔》

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