【スーパーフォーミュラ 第5戦】野尻智紀がポールトゥウィンで今季3勝目、初のチャンピオン獲得に王手

SUPER FORMULA第5戦、優勝した#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
SUPER FORMULA第5戦、優勝した#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)全 10 枚

栃木県・ツインリンクもてぎで29日、SUPER FORMULA第5戦の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートした#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)がタイヤ交換のタイミングを除いて終始トップを維持。今季3勝目を挙げ初のチャンピオン獲得に王手をかけた。

28日に行われた公式予選では、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)がコースレコードを更新する1分31秒073でポールポジションを獲得。以下#19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)、#51 松下信治(B-Max Racing Team)、#37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)と続いたが、宮田はエンジン交換のため10グリッド降格。代わって#64 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が4番グリッドからスタートする。

決勝レースは35周。野尻はスタートを決めてトップで1コーナーに入ったが、後方では5番グリッドスタートの#20 平川亮(carenex TEAM IMPUL)が一気に順位を上げ3位の松下をも抜いてきた。しかし松下は2コーナーで平川を抜き返し3位復帰。これで上位は野尻、関口、松下、そしてワンポジションアップの平川の順となった。

1周目のV字コーナーで接触があり、これで#5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 塚越広大(ThreeBond DragoCORSE)、#14 大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)がリタイヤ。このマシン回収のためにセフティーカーが導入され、バトルは一時中断となった。

レース再開は5周目。野尻はリスタートも決めて徐々に後続を引き離す展開に持ち込んだ。トップが10周目に入ると義務付けられているタイヤ交換を行うことが出来るが、その周に2位の関口がピットイン。翌周にはトップの野尻がピットイン。これ暫定トップに立った松下は14周目にピットインを行った。4位だった平川はこのタイミングでピットインを行わず暫定トップのまま周回を重ね、ペースを上げてピットイン後に野尻の前に出る作戦を取った。しかし野尻もペースを上げ約24秒の差を保ったままレースは後半戦に突入。関口、松下も平川のピットイン後に前に出るべく、なんとか野尻から離されないように周回を重ねた。

平川は27周目にピットイン。この時点で野尻まで25秒、松下まで28秒の差だったが、ピットアウトすると野尻どころか松下にまで先に行かれ、序盤と同じ4位でレースに復帰した。

この時点で平川と松下の差は3秒以上あったが、平川はフレッシュなタイヤで猛プッシュ。31周目にはその差を1秒以内まで縮めてきた。松下も2位を走る関口に仕掛けるべく差を詰め、三つ巴の2位争いに。平川は何度も松下にオーバーテイクを仕掛けたが、松下は巧みにそれをブロック。そして残り2周となった34周目、平川はついにS字コーナーの入口で松下を捉えた。しかしこれはオーバースピード。松下はクロスラインで3位を取り戻し、平川はのアタックはこれで万事休すとなった。

トップの野尻から一時は3秒以上離されていた関口は、うしろでバトルが勃発したことにより楽になり、トップの野尻との差を詰めていった。そしてファイナルラップ、まるまる1周に渡り、これまで温存していたオーバーテイクシステムを作動させ、野尻との差を一気に縮めるパフォーマンスを見せたが抜くには至らず。そのままの順位でチェッカーフラッグが振られた。

これで野尻は今季3勝目。ポイントランキングトップの座を守るとともに、一気に2位以下との差を広げ、タイトル獲得に王手をかけた。

2位は関口、3位は松下。以下平川、#39 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、大湯、#6 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、宮田と続いた。

次戦、SUPER FORMULA第5戦は、第4戦と同じくツインリンクもてぎを舞台に、10月16日・17日の日程で開催される。

■SUPER FORMULA 第5戦決勝レース結果
1. #16 野尻智紀(TEAM MUGEN)
2. #19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)
3. #51 松下信治(B-Max Racing Team)
4. #20 平川亮(carenex TEAM IMPUL)
5. #39 阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)
6. #64 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
7. #6 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
8. #37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
9. #38 坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)
10. #15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)
11. #18 国本雄資(KCMG)
12. #1 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
13. #4 中山雄一(KONDO RACING)
14. #7 小高一斗(KCMG)
15. #3 山下健太(KONDO RACING)
16. #36 ジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)
以上完走

--. #5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
--. #12 塚越広大(ThreeBond DragoCORSE)
--. #14 大嶋和也(NTT Communications ROOKIE)

《藤木充啓》

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