【マイクロモビリティ ~ 知っておきたい、世界の大きな1マイル革命~】第7回 多様なマイクロモビリティとその動向

【マイクロモビリティ ~ 知っておきたい、世界の大きな1マイル革命~】第7回 多様なマイクロモビリティとその動向
【マイクロモビリティ ~ 知っておきたい、世界の大きな1マイル革命~】第7回 多様なマイクロモビリティとその動向全 9 枚

本連載では、これまで6回に渡り、小型EV、自転車、電動キックボードにおける現状や普及に向けた課題等を取り上げてきました。

【画像全9枚】

第7回となる今回は少し趣向を変え、これまで取り上げてきたモビリティとは異なる、かつ本連載におけるマイクロモビリティの定義=「25km/h以下で走る1人または2人乗り程度の小型軽量車両」に該当する多様なモビリティを紹介します。

電動ユニサイクル・ホバーボード

一つ目は、Segway-Ninebot社製品「Ninebot One」に代表される電動ユニサイクル(一輪車)です。同社の製品はハンドル、サドル、ぺダルがなく、操縦者の重心移動のみで操作を行います。最高速度は20km/h、重量は11.4Kgであり、メーカーによれば持ち運びも可能としています。

【マイクロモビリティ ~ 知っておきたい、世界の大きな1マイル革命~】第7回 多様なマイクロモビリティとその動向
図表1 Segway-Ninebot社製品 「Ninebot One S2」
(出所:https://www.ninebot.jp/ones2/)

同様に操縦者の重心移動のみで操作を行うモビリティとして若者に親しまれているのが「ホバーボード」です。こちらは2輪のスケートボードのような形状で、世界的な人気歌手や俳優等、著名人が所有していたことがきっかけで欧米の若者を中心に人気に火がついたと言われています。正確な普及台数までは確認ができていませんが、バッテリーからの発火事故に起因して2016年に米国で行われたリコールの台数が50万件以上だったことからも、その人気のほどが伺えるところです。

火付け役となった製品を販売したRazor社の最新モデル「Hovertrax2.0」は、最高速度約10km/h、重量は約12kgであり、他のデバイスと比較して最も低速なデバイスですが、自転車の公道走行時平均速度と同等程度であることを踏まえると、移動には十分な速度といえるでしょう。

【マイクロモビリティ ~ 知っておきたい、世界の大きな1マイル革命~】第7回 多様なマイクロモビリティとその動向
図表2 Razor社「Hovertrax2.0」
(出所:https://razor.com/products/hoverboards/hovertrax-2-0)

上記のほかに、一輪タイプの電動スケードボードも市場に流通しています。アメリカのカルフォルニア州サンタクルーズに拠点を置くFUTURE MOTION社が販売している電動スケードボードは、板の中心に一輪の大きなタイヤが設けられており、他のデバイスと同様に体重移動で操作を行います。同社の製品「Onewheel pint」の最大速度は約13Km/h、重量は約10Kgであり、同社は「価格、性能、実用性のスイートスポットを捉えている」と評しています。

【マイクロモビリティ ~ 知っておきたい、世界の大きな1マイル革命~】第7回 多様なマイクロモビリティとその動向
図表3 FUTURE MOTION社「Onewheel pint」
(出所:https://onewheel.com/products/pint)


《平田 篤郎》

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」車重わずか1トンで800馬力V12、「超アナログ」スーパーカー…新型車記事ランキング 8月
  2. さらなる人馬一体へ!NDロードスター用「リビルトエンジン」発売、価格は65万7800円
  3. マツダの新型SUV『EZ-60』すでに4万台の予約殺到! SNSでは「マツダ復権か??」「日本でも売るべき」など話題に
  4. ホンダ『オデッセイ』専用コンソールボックス「オデュッセイヤ」発売、高級感と機能性のプレミアム仕様
  5. BMW、ケージ構造でヘルメット不要の電動スクーター『ビジョンCE』発表へ…IAAモビリティ2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る