ボルボの88トントラック、レゴブロックで牽引に成功…子ども達のアイデア実現

ボルボ A60H をLEGO Technicを使った電動システムで牽引するチャレンジ
ボルボ A60H をLEGO Technicを使った電動システムで牽引するチャレンジ全 4 枚

ボルボの建設機械部門のボルボCEは9月15日、45トンの岩を積載した重量43トンの大型トラック(総重量88トン)を、世界の子ども達が考案したレゴブロックを使った電動システムによって牽引することに成功した、と発表した。

ロボット工学を学ぶ子ども達の専門チームは、ボルボCEと「LEGO Technic」のエキスパート技術者が考案した「MOVE IT」チャレンジからの申し入れを受けた。その内容は、重量43トンの世界最大のアーティキュレート式運搬用トラックのボルボ『A60H』に、45トンの岩を積載し、LEGO Technicだけを使用して50mの距離を動かすというものだ。子ども達の「STEM」(科学、技術、工学、数学)の頭脳の可能性をアピールするのが狙いという。

しかし、これは決して簡単な作業ではなかったという。35人の子ども達は、LEGO Technicの合計72万8168ピースを鉄板の層の下で相互に連結し、1920基のモーターに信号を送ることで、総重量88トンのボルボトラックを動かそうと考えた。6つの車輪を備えたボルボのアーティキュレートトラックを、30分以内に50m牽引するのに充分なパワーを、ローリングモーターグリッドに求めたのだ。

子ども達は、トラックを動かすために1万ニュートンの牽引力を発生させるという困難なソリューションを得るため、それぞれが合計で2000時間を超える時間を費やしたという。

3か月にわたり、米国、スウェーデン、日本、ナイジェリアの子ども達の4チームが時差や距離、言葉の壁を越えて協力し、困難な課題に取り組んだ。各チームには、ボルボ A60Hの2193ピースのLEGO Technicモデルが送られ、43トンの大型トラックを動かすシステムの開発期間として12週間が与えられた。さらに、このチャレンジを困難にするため、45トンの岩が追加されてトラックに積載された。

ボルボCEは、子ども達はブレーンストーミングでアイデアを出し、実行可能なソリューションを導き出す上でリモートワークは障壁にならないことを証明した、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  3. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 新型『CLA』を生産するメルセデスベンツ「最新デジタル工場」の現場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る