ステランティス、危険情報の事前警告システムをテストへ…最新コネクトカー技術を活用

ステランティスの緊急車両の接近を知らせる警告システムのイメージ
ステランティスの緊急車両の接近を知らせる警告システムのイメージ全 1 枚

ステランティス(Stellantis)は9月17日、最新のコネクテッドカー技術を活用して、ドライバーに危険情報を警告するテクノロジーを北米でテストすると発表した。

ドライバーに危険情報を警告するテクノロジーのひとつは、「5Gオートモーティブ・アソシエーション(5GAA)」と協力して開発された。5GAAは、グローバルな業界の枠を超えた組織で、世界の自動車メーカー、サプライヤー、モバイルオペレーター、半導体企業などで構成される約120の会員が、将来のモビリティと輸送サービスのためのソリューションの開発で協力している。また、5GAAは、セルラーテクノロジーベース通信の「セルラーV2X(C-V2X)」に基づく次世代のコネクテッドモビリティの開発を支援している。

テストでは、マルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)、セーフティクラウドテクノロジー、5G通信を利用して、ドライバーにルート上の潜在的な危険を事前に警告する。たとえば、車載カメラとセンサーを使用して、交差点でさまざまなデータを収集する。MECシステムは、安全上のリスクを分析し、交差点の歩行者の存在を接近する車両に知らせることができる。

MECシステムのテストでは、新しいコネクテッドサービスや自動運転を実現する将来のテクノロジー向けに、より高速にデータをやり取りできるインフラを評価する。最初のテストには、「Uconnect」を搭載した2021年モデルのジープ『ラングラー4xe』などを使用する。なお、MECシステムの技術は、今後10年以内に実用化する予定という。

ドライバーに危険情報を警告するもうひとつのテクノロジーが、「SafetyCloud」通知だ。ステランティスの従業員による「StarUp」から生まれたアイデアで、緊急車両が接近していることを知らせる警告システムとなる。

ステランティスのエンジニアリングチームは、SafetyCloudと呼ばれるデジタル警告システムによって、緊急車両の接近や道路の危険を、車載Uconnectシステムに警告する機能を開発した。パイロットプロジェクトでは、車載スクリーンに危険警告を配信することによる効果や、サービスがドライバーの安全運転に与える影響などを測定する、としている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  3. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る