フォード マスタングEV にポリスカー、プロトタイプ発表

ツインモーターは480hpのパワー

赤いブレンボ製ブレーキキャリパー

1回の充電での航続は最大で435km

ミシガン州の警察当局がプロトタイプ車両をテスト

フォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプ
フォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプ全 8 枚

フォードモーターは9月17日、新型EVのフォード『マスタング・マッハE』(Ford Mustang Mach-E)をベースにした警察車両のプロトタイプを発表した。

『マスタング』はフォードを代表する伝統のスポーティカーの名前だ。マスタング・マッハEは、マスタングの伝統に従い、パフォーマンス志向の電動SUVとして登場した。

ツインモーターは480hpのパワー

警察車両のプロトタイプのベース車両が、マスタング・マッハEの高性能グレードの「GT」だ。GTグレードのモーターは、前後に搭載されており、2つのモーターは合計で最大出力459hp、最大トルク84.6kgmを獲得する。駆動方式は4WDの「eAWD」だ。0~96km/h加速は3秒台の性能を発揮する。

GTには、さらなる高性能仕様として「GTパフォーマンスエディション」を設定する。モーターが強化されており、2つのモーターは合計で最大出力480hp、最大トルク87.6kgmを引き出す。ベースのGTに対して、パワーは21hp、トルクは3kgm引き上げられた。駆動方式は4WDのeAWD。0~96km/h加速は3.5秒の性能を可能にしている。

4WDシステムのeAWDは、前後アクスルに独立してトルクを分配し、後輪駆動モデルよりも優れた加速とハンドリング性能を追求する。フォードモーターは4WDシステムをチューニングして、トラクション性能や雪などの滑りやすい路面でのコントロール性能を高めた。フォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプフォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプ

赤いブレンボ製ブレーキキャリパー

GTパフォーマンスエディションには、赤いブレンボ製キャリパーを備えた19インチフロントブレーキ、245/45R20サイズのサマータイヤ、20インチのマシーン加工ホイールなど、スポーティな装備が盛り込まれる。

ボディカラーは、サイバーオレンジメタリック、ダークマターグレーメタリック、ラピッドレッドメタリック、スターホワイトメタリック、グラバーブルーメタリック、シャドウブラック、アイコニックシルバーメタリック、スペースホワイトメタリックが用意される。インテリアは、フロントシートに「フォード・パフォーマンス」のメタリックステッチが配され、パフォーマンスグレーの「ActiveX」素材をあしらう。インストルメントパネルには、アルミ製トリムを採用している。

足回りには、「MagneRide」ダンパーを装着する。磁性体を使用したダンパーによって、ハンドリングパフォーマンスを追求している。フォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプフォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプ

1回の充電での航続は最大で435km

GTとGTパフォーマンスエディションのリチウムイオンバッテリーは、蓄電容量を標準仕様の68kWhから88kWhへ増加させた。EPA(米国環境保護局)が公認した1回の充電での航続は、GTが435km、GTパフォーマンスエディションが418km。この数値は、フォードモーターが目標としてきた航続を、8~10%上回るという。

マスタング・マッハEは、急速充電に対応している。10分間で、およそ100km走行分のバッテリー容量が急速充電できる性能を備えている。フォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプフォード・マスタング・マッハE をベースにした警察車両のプロトタイプ

ミシガン州の警察当局がプロトタイプ車両をテスト

フォードモーターは2025年までに、電動化に300億ドル以上を投資する計画だ。その一環として、フォードモーターはEVの警察向け車両の実現可能性を調査している。マスタング・マッハEをベースにした警察車両のプロトタイプは、米国における警察車両のEV化への道を開くものになるという。

電動パワートレイン搭載車が強力なパフォーマンスを発揮し、厳しい警察の業務に耐えることができることを実証するために、フォードモーターはマスタング・マッハEをベースにした警察車両のプロトタイプを開発した。ミシガン州の警察当局はこのプロトタイプ車両を9月18~20日、2022年モデルの警察車両を一堂に集めて行われた評価プログラムにおいて、テストした。

フォードモーターは、このパイロットプログラムテストの結果をベンチマークとして活用し、将来的に専用のEV警察車両の実現の可能性を調査していく。警察などの法執行機関からのEVに対する需要は、世界中で高まっている、としている。

《森脇稔》

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