京セラ、無人自動配送ロボットなど9アイテムを出展予定…CEATEC 2021

京セラ、無人自動配送ロボットなど9アイテムを出展予定…CEATEC 2021
京セラ、無人自動配送ロボットなど9アイテムを出展予定…CEATEC 2021全 8 枚

京セラは10月13日、「CEATEC2021オンライン」の出展内容に関する事前説明会をオンラインで開催した。今回のテーマは「ROAD TO SMART CITY」で、スマートシティに貢献する最新技術やソリューション9アイテムを出展する。

その9アイテムとは、エナジーハーベスト型スマートブイ、無人自動配送ロボット、スマート無人レジシステム、離島マイクログリッドシステム、ローカル5Gシステム、自動運転バス、GaN製次世代レーザー、わかりやすい字幕表示システム、パフォーマンス向上起床システムだ。事前説明会では、そのなかの4つについて説明した。

真っ先に取り上げたのが無人自動配送ロボットだ。地域内の事業者でシェアリングする無人自動配送ロボットが、小売店の商品や企業間輸送貨物などを配送するもので、北海道石狩市の工業団地で21年4月~9月にかけて実証実験を行った。

面積35ヘクタールの地域を1台の無人自動配送ロボットがコンビニエンスストアやクリーニング工場、運送会社など8カ所を回って荷物の集配。利用者はスマートフォンから対話的に配送予約やロッカーを操作し、配送ロボットは利用予約に基づく、集配に効率的な走行ルートを選択するというものだった。

「これまで実証されてきた配送ロボットは、歩道走行を前提として低速小型であったのに対し、今回の実証実験はより大型で高速の無人自動車ロボットを車道走行させるという国内初の取り組みとなっている」と京セラコミュニケーションシステム経営企画部の吉田洋氏は説明し、こう付け加えた。

「早期の実装を目指しているが、まだ課題がいくつかある。実証の結果としては、限定的な環境の中では早期に実用化できるのではないかと思う。越えなければならない課題ということでは、もちろん自動運転のレベルをもう少し上げていくこともあるが、インフラ面や法制度面の整備も必要だ」

次に挙げたのがローカル5Gシステムで、スマートファクトリーに貢献するものだ。4.7GHz帯対応で、サービスエリアが広く、安定した通信が行えるのが特長だ。そのうえ設置性にも優れ、カスタマイズ可能な運用設計になっている。京セラでは、スマートファクトリーが実現しやすいように、デバイス、インフラ、サービスとローカル5Gのワンストップソリューションを提供する計画だ。

3つめがパフォーマンス向上起床システム、快適な目覚めを提供するというユニークなものだ。ダイキン工業と東北大学加齢医学研究所とともに共同研究を実施。ダイキンの空気の渦輪制御技術による柔らかで優しいリズムの空気刺激と、京セラの紫色LEDとRGB蛍光体調合技術による自然光に近く生体に優しい光のLED照明が点灯することで、脳の活性化にも効果があったそうだ。

今後両社は、市場のニーズを見ながらパフォーマンス向上起床システムの実用化に向けて検討するとともに、今回の共同研究で得た知見や経験を活かし、各社でのさらなる商品開発につなげていくという。

そして4つ目がわかりやすい字幕表示システムで、音声をリアルタイムでアクリル板に表示するというものだ。新型コロナの防止策として、マスクの常時着用やアクリル板を挟んでの会話が一般的になったが、聴覚障害者や高齢者を中心として「声が聞きづらい」「口元が見えない」といったコミュニケーション障害も生まれている。

それらの課題を解決すべく、今回のシステムを開発したそうだ。この最大の特徴は、文字を左右反転させた反転文字が音声と同時にアクリル板に表示させていることだ。これによって、伝える側で音声が正しく変換されているか確認でき、反転文字は相手側には見えない工夫をしているので、読み取りの邪魔をしないとのことだ。11月から横浜市中区役所で実証実験をする予定だという。

《山田清志》

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