人気の『カローラクロス』、狙うはハイブリッド?ガソリン?おすすめグレードは?

トヨタ カローラクロス Z(左がガソリン2WD、右がハイブリッド2WD)
トヨタ カローラクロス Z(左がガソリン2WD、右がハイブリッド2WD)全 12 枚

今、注目度の高い新型車はトヨタ『カローラクロス』だ。エンジンは直列4気筒1.8リットルのノーマルエンジンとハイブリッドを設定している。駆動方式は前輪駆動の2WDが基本で、ハイブリッドであれば、後輪をモーターで駆動する4WD(E-Four)も選べる。

カローラクロスで最もお買い得なグレードは?

トヨタ カローラクロス Z(ガソリン2WD)トヨタ カローラクロス Z(ガソリン2WD)
グレードはノーマルエンジン、ハイブリッドともに、ベーシックなG、中級のS、上級のZを用意した。ノーマルエンジンでは、200万円を下まわる199万9000円のGXも選択できる。

ただしGXは推奨できない。GXの価格は、Gに比べて24万1000円安いが、ドライバーの死角を補うブラインドスポットモニターなどの安全装備が採用されないからだ。

カローラクロスで最も買い得なグレードは、中級のSになる。価格はノーマルエンジンが240万円、ハイブリッドは2WDが275万円で、4WDのE-Fourは295万9000円だ。

トヨタ カローラクロス S(ハイブリッド車・2WD)トヨタ カローラクロス S(ハイブリッド車・2WD)
SにもLEDヘッドランプなどは標準装着され、リヤゲートの電動開閉機能もオプション装着できる。装備内容はSで十分だ。またSには17インチアルミホイールが装着され、18インチのZに比べて乗り心地が快適だ。Sは装備と価格のバランスが優れている。

そして本革シートや見栄えの良い18インチアルミホイールなどが欲しいユーザーは、上級のZも検討する。Zの価格は、ノーマルエンジンが264万円、ハイブリッドは2WDが299万円、E-Fourは319万9000円だから、Sに比べて24万円高い。

トヨタ カローラクロス Z(ハイブリッド車・2WD)トヨタ カローラクロス Z(ハイブリッド車・2WD)

ガソリンとハイブリッド、トータルでお得なのは…

ノーマルエンジンとハイブリッド(2WD)の価格差は35万円だ。『カローラツーリング』にも同様のエンジンとハイブリッドの組み合わせがあるが、この価格差は売れ筋グレード同士の比較で43万4500円に達する。つまりカローラクロスでは、ハイブリッドを普及させるために価格を割安に抑えた。

そしてカローラクロスのZ同士で、ノーマルエンジンとハイブリッドの購入時に納める税額を比べると、後者が約8万円安い。従ってノーマルエンジンとハイブリッドの実質差額は27万円に縮まる。

トヨタ カローラクロス(左)とカローラツーリングトヨタ カローラクロス(左)とカローラツーリング

そこでレギュラーガソリンの価格を1リットル当たり150円(今の160円は高すぎる)、実用燃費をWLTCモードで計算すると、先に挙げた27万円の実質価格差は、約5万7000kmを走ると燃料代の節約によって取り戻せる。1年間に1万kmを走るユーザーでも5~6年だ。

しかもハイブリッドはノーマルエンジンに比べると加速が滑らかでノイズも小さい。つまり走りの満足度も高いので、ノーマルエンジンに比べて買い得という見方も成り立つ。そのために先行受注状況を見ると、全体の90%をハイブリッドが占めた。

それでも購入する時には、販売店でノーマルエンジンとハイブリッド、2WDと4WDの試乗車を乗り比べて判断すると良いだろう。

トヨタ カローラクロス Z(ハイブリッド2WD)トヨタ カローラクロス Z(ハイブリッド2WD)

《渡辺陽一郎》

渡辺陽一郎

渡辺陽一郎|カーライフ・ジャーナリスト 1961年に生まれ、1985年に自動車雑誌を扱う出版社に入社。編集者として購入ガイド誌、4WD誌、キャンピングカー誌などを手掛け、10年ほど編集長を務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向した。「読者の皆様に怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も大切と考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心掛けている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『マイクラ』新型、“SUV風デザイン”の小型EVになって登場
  2. トヨタ『RAV4』新型を世界初公開、3つのスタイルで進化 日本発売は2025年度中
  3. メルセデスベンツ『Cクラス』新型、量産仕様のプロトタイプがついに出現! 変更点を完全解説
  4. アルピーヌ『A390』発表直前プレビュー! マカンよりかなり小さいボディから600馬力!?
  5. 日産が高級SUV『パトロール』日本導入を計画、「18年の空白」を埋めることはできるか
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【学生向け】人とくるまのテクノロジー展 2025 学生向けブース訪問ツアーを開催…トヨタ、ホンダ、矢崎総業、マーレのブースを訪問
  2. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
  3. 地域再エネ活用の収益を還元、ホンダ N-VAN e:を茨城県神栖市へ無償提供
  4. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  5. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
ランキングをもっと見る