極東開発のダンプトラックとトヨタL&Fのトラクター…2021グッドデザイン・ベスト100

極東開発工業:10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様
極東開発工業:10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様全 6 枚

2021年度グッドデザイン賞では、極東開発工業の「10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様」と豊田自動織機(トヨタL&F)の「自動走行トーイングトラクター」が、ベスト100に選ばれた。

極東開発の大型リヤダンプトラック

極東開発工業の10t大型リヤダンプトラック耐摩耗鋼板(HARDOX)仕様は、ボデーに高い硬度と靭性を誇る「HARDOX」を採用したことや、ホイストメカとボデー主桁の改良などにより強度の向上と軽量化を両立させ、最大積載量1万kg以上を確保し、輸送効率の向上を実現した製品。また、4トン車および7トン車と共通のデザインコンセプトである「剛から柔へ」の設計思想を深化させ、サイドパネルおよびテールゲートをスチフナ(補強柱)レスとすることで、すっきりとしたシンプルなデザインとしている。

今回、審査委員会より、常識にとらわれない柔軟な設計思想で積載量を増やす解決策を見出した点や、高強度耐摩耗鋼板の採用によりスチフナ(強化柱)の削減と曲面を用いたボデーの一体化構造がデザイン性だけでなく工学的な点で高く評価された。

極東開発工業ではこのほか、ごみ収集車安全支援システム「KIES(キース、Kyokuto Intelligent Eye System)」がグッドデザイン賞を受賞した。豊田自動織機:羽田空港での実証試験の様子豊田自動織機:羽田空港での実証試験の様子

トヨタL&Fの自動走行トーイングトラクター

豊田自動織機の自動走行トーイングトラクターは、空港にて、手荷物や貨物を収容したコンテナなどをけん引する車両で、ターミナルの手荷物仕分け場から航空機近傍まで自動走行で運搬する。2次元/3次元LiDARによる障害物検知と自動停止、路面パターンマッチングとGPSによる自己位置推定・誘導機能を採用。周囲の状況や自車及び目的地の位置を的確に認識し、安全かつ正確な走行を実現する。豊田自動織機では、空港物流の自動化を目指し、佐賀空港、羽田空港にて、全日本空輸と共同で実用化に向けた実証試験を実施した。

今回の受賞では、トラクターの自動運転によるソリューション提案、路面パターンマッチングを補完的に使用する技術的ブレークスルー、電動化による低炭素社会への貢献などが高く評価された。

豊田自動織機ではこのほか、フォークリフト用の「後方作業者検知運転支援システム SEnS/SEnS+」が2021年度グッドデザイン賞に選出されている。

さらにオズモーターズのコンバートEV「OZ MOTORS EV CONVERSION」、大原鉄工所の雪上車「NAVi」(開発コード)、スズキの活動支援モビリティ「クーポ」が2021年度グッドデザイン・ベスト100に選出されている。

グッドデザイン賞は、国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に毎年実施。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれている。なお受賞対象製品の内、審査委員会により、これからの生活・産業・社会を導き明日を拓き得る優れたデザインとして高い評価を得た100件は「グッドデザイン・ベスト100」として選出される。
EVとPHEV、ちがいとメリットとは……

《纐纈敏也@DAYS》

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