セレスにスパシオ、ランクスも…こんなにあった「カローラ」派生車たち・後編【懐かしのカーカタログ】

カローラ・セレス
カローラ・セレス全 6 枚

何しろ150以上の国と地域で展開している『カローラ』だけに、仕向け地ごとの専用モデルは数多い。カローラ派生車特集の2回目は、マルチパーパスカーなどの個性派や、サブネームが付けられたシリーズメインのセダン、ワゴンまでを含めて取り上げる。

カローラ・セレス(1992年)

カローラ・セレスカローラ・セレス
7代目『カローラ』をベースに仕立てられたモデルで、ホイールベースの2465mmは共通。“2+α=セレス”の広告展開で、前席重視の4ドアクーペ的スタイルが特徴だったが、Bピラーは存在し、リヤドアのガラスは降りきるようになっていた。

装備面では通常はデジタル時計表示ながら、何かあるとシグナル音とともに“後席左半ドア”など文字で注意を促すマルチインフォメーションディスプレイを採用。フラッグシップのG Typeには1.6リットルのツインカム20バルブ4A-GE型を搭載した。

カローラ・スパシオ(1997年)

カローラ・スパシオカローラ・スパシオ
直近の『カローラクロス』がシリーズ初のSUVであるのと同様、シリーズ初のマルチパーパスカーだった『カローラスパシオ』。シリーズにはユニークな2-2-2の3列6人乗りも設定。開発時の法規改正を受けて、セカンドシートは取り外し式(ただし自重は30kgあった)とし、かつ座面を約100mm上げてジュニアシートにもなった。2列/4人乗りは後席に300mmのロングスライドとチップアップ機能を採用。最小回転半径は4.8mの小ささだった。

カローラ・ランクス(2001年)

カローラ・ランクスカローラ・ランクス
2ボックスだった『カローラFX』の後継車種として登場。カローラ名義ではないが、兄弟車に販売店違いの『アレックス』があった。日本仕様のボディタイプは5ドアの1タイプで、ヨーロッパ調(VWゴルフ風)に仕上げられた実用車。運転席の座面高は約550mmの設定。音声ガイダンス機能付きバックガイドモニターブラインドコーナーモニターなどが設定された。

カローラ・ルミオン(2007年)

カローラ・ルミオンカローラ・ルミオン
北米サイオン・ブランドの『xB』をベースとした、個性的な箱型のスタイルが印象的だった『カローラルミオン』。全高は1630mmで、広々とした室内空間を実現、FF車の後席フロアはフラットで、リヤシート座面下には収納スペースも用意した。夜間走行時の妨げにならない青色LEDも採用。搭載エンジンは1.5/1.8リットルで、後者にはパドルシフト車も設定があった。

カローラ・フィールダー(2000年)

カローラ・フィールダーカローラ・フィールダー
9代目の『カローラ』と同世代のワゴンは、このモデルから“フィールダー”のサブネームで呼ばれるようになった。ちなみに前世代は、91年~02年まで長く続き、“カロゴン”などと言われたモデル。この初代フィールダーのCMには、あの木村拓哉も出演している。1520mm(ルーフレール込み)と比較的余裕のある全高をもち、ミニバン的なゆとりのある室内空間が特徴。最小回転半径は4.9mの小ささだった。1.8リットルVVTL-iのスポーツエンジン2ZZ-GE型搭載のZ AEROTOURERなども設定。

カローラ・アクシオ(2006年)

カローラ・アクシオカローラ・アクシオ
シリーズのメインとなるセダンは、06年登場の10代目から“アクシオ”のサブネームが付けられた。写真のカタログは12年に登場したカローラ通算11世代目、アクシオでは2代目に当たるモデルだが、全長を50mm短くしつつ後席の膝前スペースを40mm拡大するなど、パッケージングを進化。最小回転半径も4.9m(前世代-0.2m)としたほか、Aピラーの付け根を手前に引いたデザインの採用もあり、コンパクトな扱いやすさも打ち出した。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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