ミシュランガイドに和歌山県が初登場…環境やフードロスにむけた取り組みなどに力点

『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』発刊発表
『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』発刊発表全 2 枚

「そのために旅行する価値のある卓越した料理」に三つ星、「遠回りしても訪れる価値のある素晴らしい料理」に二つ星、「近くに訪れたら行く価値のある優れた料理」に一つ星で評価する、ミシュランガイド。

日本ミシュランタイヤは、こうした飲食店・レストランを紹介する『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』(A5変形判)を3498円で発売した。

書籍タイトルのとおり、今回の目玉は、国内27番目エリアの和歌山が追加された点。和歌山の飲食店・レストラン85軒も新たに紹介し、京都21軒、大阪26軒の新規掲載店を含む各207軒、208軒が掲載されている。

85軒が選出された和歌山のみどころ

和歌山では、二つ星が2軒誕生。岩出市の「ヴィラ アイーダ」(イノベーティブ)は、野菜が主役の独創的な料理を供す、ミシュラングリーンスターのレストラン。

また、和歌山市の「鮨 義心」(寿司)は、江戸前の仕事を旨に、独自性を大切にしている。関西すしも学び、笹寿司や押し寿司も提供し、握り全般に創意工夫を凝らしている。

さらに、日本料理、寿司、フランス料理から一つ星が6軒、また9つの料理カテゴリーから、ビブグルマンが15軒誕生。ミシュラングリーンスターの飲食店・レストランは4軒が選出された。

前出の「ヴィラ アイーダ」(イノベーティブ)は環境に配慮し、無農薬で野菜、果物、米をつくっている。端材はコンポストで堆肥にし、循環。魚介や家禽は地元生産者から仕入れ、地域の持続可能性を考えている。

田辺市の「キャラバンサライ」(フランス料理)は、生ごみを堆肥化し、自店の菜園や契約農家の畑に使用、フードマイレージがかからない野菜を使っている。

また、田辺市の「山伏そば 拝庵」は、無農薬で育てた蕎麦の実や野菜、茸を料理に使い、端材は堆肥にする循環型農法に取り組んでいる。

和歌山市の「キュッヒェ」(フランス料理)は、和歌山の食材を扱い、魅力を伝えて地域活性化に貢献。その一環として、有田中央高校の生徒が育てた野菜も使っている。

京都・大阪は多彩なカテゴリーで選出

京都エリアは、三つ星評価が6軒。日本料理の「瓢亭」「菊乃井 本店」は、2009年の初版以来、13年連続の三つ星の評価を維持した。

一つ星は8軒、ビブグルマンは13軒の新規掲載店が紹介され、イタリア料理、イノベーティブ、フランス料理から、居酒屋、餃子、ラーメンまで、その料理カテゴリーはバラエティに。

「十五」(蕎麦)は、京都で6軒目のミシュラングリーンスターに。コロナをきっかけに昨年から蕎麦畑を始め、循環型農法とフードロス削減に取り組んでいる。またかつて廃棄していた蕎麦殻や生ごみを畑の堆肥にして循環させ、栽培した蕎麦の実は蕎麦掻きで供し、フードロスゼロにも取り組んでいる。

大阪エリアは、「柏屋」(日本料理)が三つ星、ミシュラングリーンスターを維持し、サステナブルガストロノミーの最前線にいることを今年も証明した。

また、新規二つ星が1軒誕生。「ぬま田」(天ぷら)は素材をただ揚げるのではなく、ひと手間・ひと工夫を加え、日本料理で培った感性を生かした独創的な天ぷらを供している。

さらに一つ星は8軒、ビブグルマンは17軒が新たに紹介され、「雲鶴」(日本料理)、「HATSU」(イノベーティブ)が新たなミシュラングリーンスターに。

「雲鶴」は、海の天然資源が枯渇していることを危惧し、水産の研究機関と連携して養殖魚の質の向上と普及に努め、伝統野菜の普及や、農家と連携を図り食文化の継承にも努めている。

「HATSU」は、料理で自然界を表現し、サステナビリティの大切さを伝えている。農薬や化学肥料不使用の野菜、林業の廃材を燃料とした養殖鰻など持続可能な食材でコース料理を提供。発酵、酢漬け、燻製といった手法も食材のロスを出していない。

「消費者の意識や行動に働きかける」

『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』発刊発表『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』発刊発表今回の『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022』について、日本ミシュランタイヤの須藤元代表取締役社長と、ミシュランガイドインターナショナル グウェンダル・プレネック ディレクターは、こうコメントしている。

「昨年来、未曽有の異常事態下でもたゆまない創意工夫、努力を続けている飲食業界の皆様に、深く敬意を表します。京都・大阪に加え、今年はミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星に選ばれた観光地のある和歌山県の食の魅力を存分にご紹介しています」

「ミシュランは持続可能なタイヤで皆様の快適なモビリティをサポートし、ミシュランガイドのセレクションで豊かな旅の喜びをお届けします」(日本ミシュランタイヤ 須藤元 代表取締役社長)

「世界に誇る日本料理店が数多く存在する京都、ビブグルマンの多さを誇る大阪のセレクションは今年も健在でした。今回追加となった和歌山県では85軒の魅力あるセレクションをご紹介しています」

「いずれの地域でも、持続可能なガストロノミーを実践し、地球環境の保全に邁進する多くのシェフ・料理人に出会うことができました。素晴らしいレストランやシェフの取り組みをミシュラングリーンスターで紹介し、消費者の意識や行動に働きかけることは大きな喜びです」(ミシュランガイドインターナショナル グウェンダル・プレネック ディレクター)

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 史上最強のVW『ゴルフGTI』、6月20日デビューを予告
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 宮崎「シーガイア」にサーキットがオープン! セグウェイの「電動ゴーカート」を日本初導入
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る