カーボンニュートラルな合成燃料、2040年商用化へ 計画始動

CO2から液体合成燃料を製造するイメージ
CO2から液体合成燃料を製造するイメージ全 2 枚

資源エネルギー庁は10月22日、グリーンイノベーション基金を活用して、CO2と水素から製造する「合成液体燃料」を開発するプロジェクトを推進し、2040年に商用化を目指す計画を発表した。

【画像全2枚】

合成燃料は水素と、工場などで排出されるCO2を使って製造する内燃機関用の燃料で、燃焼してもCO2は増えないのに加え、ガソリンの内燃機関をほぼそのまま使用できる。液体なため、輸送しやすい。自動車分野でカーボンニュートラルを実現する上で、バイオ燃料に加えて、合成燃料も電動車が潜在的に抱えている課題解決する燃料として期待されている。資源エネ庁はカーボンニュートラルを実現するため「CO2等を用いた燃料製造技術開発」プロジェクトに関する研究開発・社会実装計画案を策定した。この一環で、大容量の蓄電池・燃料電池や水素タンクの設置場所の課題で電動化が困難な距離輸送用車両などの領域の脱炭素化を図るため、合成燃料を開発する。

合成燃料はサービスステーションなどの既存の燃料供給インフラや自動車用エンジンは活用できる。海外でも製造プロセスの確立に向けた研究開発・実証が進められている。

プロジェクトでは合成燃料を2040年までの商用化を目指し、高効率、大規模な製造技術を確立するため、大規模化に向けた実証を段階的に実施する。また、合成燃料は効率的燃焼とエミッション低減に向けた基盤を研究し、導入初期段階で想定される利用者の経済性悪化の緩和や、合成燃料の燃焼による大気環境への影響の緩和などを図る。

計画についてパブリックコメントを実施して正式に決定する。
これからどうなるEV/PHEV? 自動車工業会の豊田章男会長は、急速なEV普及は、国内約550万人の雇用に影響を及ぼすとし、また現在の電源構成比では火力発電の……

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『ムラーノ』、「プロパイロット」搭載でハンズフリー運転が可能に…米2026年モデル
  2. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  3. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
  4. Singerのポルシェ911カレラクーペ、日本初公開へ…420馬力フラット6搭載
  5. あの伝説のホイール“TE37”に23インチが登場?! 技術の進化は止まらない、レイズの新世代スタンダードを体現PR
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る