シボレー コルベットZ06 新型発表…「アメリカンスーパーカー」を標榜、自然吸気で670馬力

DOHC化されたV8は従来の6.2リットルから5.5リットルにダウンサイズ

ワイド化されたフェンダーや専用のエアロパーツ

「マグネティックセレクティブライドコントロール4.0」を標準装備

シボレー・コルベット Z06 新型
シボレー・コルベット Z06 新型全 20 枚

シボレーは10月26日、新型『コルベットZ06』(Chevrolet Corvette Z06)を米国で発表した。「アメリカンスーパーカー」を標榜し、クーペとコンバーチブルが設定される。

コルベットZ06は、『コルベット』の高性能グレードだ。従来型では、6.2リットルV型8気筒ガソリンエンジンをスーパーチャージャーで過給し、最大出力650hp/6400rpm、最大トルク89.8kgm/3600rpmを獲得していた。

トランスミッションは、7速MTと8速AT。この8速AT仕様には、ステアリングホイールにパドルシフトが組み込まれた。0~96km/h加速は、7速MTが3.2秒、8速ATが2.95秒。また、0~400m加速は、7速MTが11.2秒、8速ATが10.95秒と、世界屈指の性能を誇っていた。

DOHC化されたV8は従来の6.2リットルから5.5リットルにダウンサイズ

シボレー・コルベット Z06 新型シボレー・コルベット Z06 新型新型コルベットZ06には、新開発の自然吸気5.5リットルV型8気筒ガソリンエンジンを搭載する。これまでに製造された自然吸気の量産V8エンジンの出力を超えることを目標に開発された。軽量のフラットプレーンクランク設計により、エンジンは大パワーを生み出すために必要な高回転域に到達することができるという。

新しいエンジンは、パワーだけでなく、サーキットで最大限のパフォーマンスを引き出すように設計されている。8600rpmからのレッドゾーンやフルレーシングスタイルのドライサンプシステム、専用のインダクション&エキゾーストシステムまで、このエンジンはまったく新しいエモーショナル性を演出する、と自負する。

また、このエンジンはDOHC化されており、チタン製インテークバルブとナトリウム充填エキゾーストバルブを支えるデュアルコイルバルブスプリングを採用する。鍛造アルミ製ピストン、鍛造チタン製コネクティングロッドにより、軽量化と高い強度も追求した。新開発のアクティブスプリットインテークマニホールドも導入した。これらにより、新型コルベットZ06は、最大出力670hp/8400rpm、最大トルク63.6kgm/6300rpmを獲得する。従来型よりも排気量を約700cc縮小しながら、パワーは新型が20hp上回る。

ワイド化されたフェンダーや専用のエアロパーツ

シボレー・コルベット Z06 新型シボレー・コルベット Z06 新型

新型コルベットZ06のエクステリアは、ベース車両の現行コルベットに対して、エアロダイナミクスやハンドリング性能、冷却性能を高める専用デザインとした。たとえば、幅の広いフェンダーは、グリップを高めるために、より大径でワイドなタイヤの装着を可能にする。

フロントマスクは、コルベットのレーシングカーの「C8.R」と同様、開口部が大型化され、エンジン、ブレーキ、トランスアクスルの冷却性能を高め、サーキットでの性能を向上させる。さらに、アグレッシブな空力パッケージは、コーナリング時のグリップと高速安定性を強化するようにデザインされている。

リアは、中央にフローティングエキゾーストベゼルを備えた専用デザイン。このフローティングデザインが、エキゾーストノートの正確なチューニングを可能にしたという。ワイド化されたリアフェンダーには、冷却性を引き上げる大型エアインテークが配置された。

新型には、専用のフロントリップスポイラーとリアスポイラーを装備した。オプションのカーボンファイバーエアロパッケージは、より大きなフロントリップスポイラー、フロントコーナーカナード、大型リアウィング、アンダーボディエアロストレーキで構成されている。

「マグネティックセレクティブライドコントロール4.0」を標準装備

シボレー・コルベット Z06 新型シボレー・コルベット Z06 新型サスペンションには、「マグネティックセレクティブライドコントロール4.0」を標準装備した。ドライバーモードセレクターを使用して、日常走行を重視したモードやサーキット重視のモードが切り替えられる。ローンチコントロールも利用できる。

タイヤはミシュランの「パイロットスポーツ4SZP」を履く。サイズは、フロントが275/30ZR20、リアが345/25ZR21。トレッドはベース車両に対して、フロント30mm、リア40mm広げられた。そのため、前後フェンダーは拡幅されている。

ブレーキはブレンボ製で、ローター径はフロントが370mm、リアが380mm。フロントキャリパーは、ベース車両の4ピストンから、6ピストン化されている。

《森脇稔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『リーフ』新型、米国EV最安値の約440万円から…今秋発売へ
  2. 【日産 ルークス 新型】「ルークスはパイクカー」開発デザイナーが立ち返った“軽ならではのデザイン”とは
  3. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  4. 三菱『デリカミニ』がフルモデルチェンジ!「やんちゃ坊主」感アップ、走りも三菱らしく進化
  5. マセラティの最新スーパーカー『MCPURA』、北米デビュー
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る