JR北海道にラッセル気動車…除雪装置を一体化したキヤ291 今冬から石北本線で試験

除雪装置が一体となったキヤ291形。ディーゼルエンジンは環境に配慮したものとなり、朱色のラッセル車を意味する「Vermilion Russel」という愛称が付けられる。製造価格は約5億7000万円。
除雪装置が一体となったキヤ291形。ディーゼルエンジンは環境に配慮したものとなり、朱色のラッセル車を意味する「Vermilion Russel」という愛称が付けられる。製造価格は約5億7000万円。全 9 枚

JR北海道は11月10日、新型の除雪車両(ラッセル車)を今冬に導入すると発表した。

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これは既存のDE15形ディーゼル機関車に代わるもので、「キヤ291形」と呼ばれる。JR北海道のDE15形は現在12両が在籍しているが、製造から最も新しいものでも41年と経年が進んでいる。

DE15形は、ノロッコ号などの観光列車牽引などに運用されているが、冬季の除雪時は機関車の前後に主翼や補助翼、フランジャなどを装備した「ラッセルヘッド」と呼ばれる除雪装置を取り付ける。一方、キヤ291形はDE15形と同性能の除雪装置が一体化した専用車で、車種としては事業用気動車に分類される。同様の車両は2014年に登場したJR西日本のキヤ143形がある。

除雪装置の構造や性能は両車とも同一で、DE15形では運転士のほかに保線担当の社員も乗り込み除雪装置を操作しているが、キヤ291形にはGPSによる除雪車両支援装置やカメラが搭載されており、除雪状態や装置、エンジンの動作状況を運転室からモニタリングしながら除雪することができる。

キヤ291形は1両が製造され、今後、石北本線で除雪状況などの確認を行なうとしている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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